名言と真剣に向き合って、偉人の知恵を自分のものにしよう!
運営者
考察
『商売というものは、損したり儲けたりしながら成功するという考え方もあるが、それは誤りだ。商売は真剣勝負と同じで、切られているうちに成功することはあり得ない。やればやっただけ成功するものでなければならぬ。上手くいかないのは運でも何でもない。経営の進め方が当を得ていないからだ。だから確たる信念を持っている人は、不景気のときほど儲けるではないか。』
『経営の神』の名を受け継いだに等しい、現代の経営の神、稲盛和夫は、著書『心を高める、経営を伸ばす』でこう言っている。
経営者は、自分の企業、集団のために、利益を追求しなければなりません。これは決して恥ずべきことではありません。自由競争の原理が働いている市場において、堂々と商いをし、得た利益は正当なものです。(中略)しかし、利益を追求するあまり、人の道として恥ずべき手段をもって経営を行ってはなりません。公明正大に、仕事を通じて、製品を通じて、自分たちの努力の成果として、高い利益を得るという、正道を歩むべきです。
人々の利益に反するような、卑劣な手段をもって、一攫千金を夢見るようなことがあってはなりません。石油ショックのころ、千載一遇とばかり物を売り惜しみ、値を釣り上げた企業がありました。しかし、今も成長発展を続ける企業の経営者に、あのとき我を忘れて、暴利をむさぼった者はもういないはずです。もし、あったとすれば、その企業の余命はいくばくもないと私は思います。
確固たる信念と理念が、企業の絶対的根幹にまず最初になければならない理由が、このワンシーンからわかるはずである。これと全く同じことを、松下幸之助は著書『道を開く』でこう言っている。
自分の仕事
どんな仕事でも、それが世の中に必要なればこそ成り立つので、世の中の人々が求めているのでなければ、その仕事は成り立つものではない。人々が街で手軽に靴を磨きたいと思えばこそ、靴磨きの商売も成り立つので、さもなければ靴磨きの仕事は生まれもしないであろう。だから、自分の仕事は、自分がやっている自分の仕事だと思うのはとんでもないことで、ほんとうは世の中にやらせてもらっている世の中の仕事なのである。ここに仕事の意義がある。
自分の仕事をああもしたい、こうもしたいとおもうのは、その人に熱意があればこそで、まことに結構なことだが、自分の仕事は世の中の仕事であるということを忘れたら、それはとらわれた野心となり小さな自己満足となる。仕事が伸びるか伸びないかは、世の中がきめてくれる。世の中の求めのままに、自然に自分の仕事を伸ばしてゆけばよい。大切なことは、世の中にやらせてもらっているこの仕事を、誠実に謙虚に、そして熱心にやることである。世の中の求めに、精一杯こたえることである。
自分の仕事にある信念が単なる『野心』程度のものであれば、ここに出ている言葉の意味を理解することはできない。
※これは運営者独自の見解です。一つの参考として解釈し、言葉と向き合い内省し、名言を自分のものにしましょう。
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