名言と真剣に向き合って、偉人の知恵を自分のものにしよう!
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考察
芸術家ではない私が芸術家のことについて話す資格はないが、そんな私から見ても、偉大な芸術家と、そうでない芸術家の差くらいはわかる。なぜわかるかというと、『そういう風にインプットされているから』だ。例えば、ミケランジェロ、ラファエロ、ダヴィンチ、ドナテッロ等は、偉大な芸術家なのだろう。また、ゴッホ、ピカソ、ダリ、ルノワールなんかは、偉大な画家なのだろう。それくらいは知っている。なぜなら、『そういう風にインプットされているから』だ。
つまり、彼らの芸術が本当に一流であり、真の芸術なのかどうかは知らない。しかし、そうだと言われている人と、そうでない人がいるということで、確かによくそれらを見比べてみると、見るに堪えない物を作る人と、見る者を圧倒させる物を作る人がこの目で見てとれるわけで、
(よくはわからないけど、すごいなあ)
という感想に至るわけである。
しかし、『見るに堪えない』と思っていた駄作の中に、実は数十億円の価値があるお宝が眠っていたということは稀にある。だとすると、真の芸術というものを本当に多くの人々が理解しているかどうか、首をかしげざるを得ない、という事実もある。
ミケランジェロはこう言う。
『神が与える完成の影』。
そもそも、『神』の存在自体が疑わしいのだ。
『それを疑っていては、真の芸術は生まれない』
という声が聞こえてきそうだが、この日本語訳された『神』という言葉で、本当に合っているのだろうか。もっと違う言葉だったら、すんなり理解できる。しかし、あえてそれを使わず、『神』という不可解な言葉を使っている時点で、この言葉から感じられるものはあまりない。
だが、『神』という言葉が廃れているのは、日本独特のものかもしれない。特に私は、クリスチャンの両親の下に生まれ、宗教について人一倍悩んで、ここまでの半生を生きて来た。だから、もっと単純な意味で言ったのかもしれない。例えば、『環境の差異』だ。
どう考えたって、不公平だ。しかし人間にはそれぞれ、その差異があることが事実で、能力も体格も、言語も家族構成も何もかも、それぞれで違う。足を地雷で失った。両手を事故で失った。そんな時、その人に残されたのは、『口』だけだった。だから、口で筆を持って、絵を描いた。
(自分にはこれしか出来ない。いや、これだったら出来るんだ!)
と強く言い聞かせ、念じ、一度はあきらめた人生を、どうせ死ぬなら命を使い切ってから死のう、と覚悟し、傍から見たら、狂った様に口で絵を描き続ける人間が捻出された。
ムンクはこう言い、
あるいはこうも言った。
あるいは、マルク・シャガールはこう言い、
そこに書いた同じくフランスの画家、ルノワールが言ったこの言葉、
この背景に、一体何があったかということを考えると、皆、強いられていたのだ。それが、『神が与えたその人という完成された形』だったとしたら、それを受け入れ、それを憑依させるかの如く捻出した彼らの芸術は、異彩を放つ。そしてそこには、『神の影』があるのだ。
※これは運営者独自の見解です。一つの参考として解釈し、言葉と向き合い内省し、名言を自分のものにしましょう。
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