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考察
確かにまずはその通りだ。だが、その通りだとしても、それが別に人間の人生に響くということはあまりない。何しろ人生というのは有限だ。ここでいう『泥水がきれいな水になるまで』にかかる時間は、気の遠くなるほどの時間である。
人間の人生は有限であり、老子のこの言葉は真理だとしても、人生に活かせるかどうか首をかしげざるを得ない。従って、『そのままにしておく』というより人為的に手を下し、その時間を短縮させようとする人間の心構えに目を向けるべきだと考える人間が多いはずである。
今、『人為』という考え方が出たが、実は老子は、孔子の作った儒教にある『人為』を否定し、『無為自然』を思想の根本に置いた。『天』に行きつく『道』を示したのだ。
無為自然(むいしぜん)
人の手を加えないで、何もせずあるがままにまかせること
この泥水の言葉も、老子の思想である『無為自然』が関係していると考えてもつじつまは合う。だが、『テロリズムが蔓延している国』はどうだろうか。本当に綺麗になるだろうか。もうずいぶん長い間、ろ過されていない現実がある。従って、『制裁』や『鎮圧』をしないままだと、つまり『そのままにしておく』と、大変なことになる。大勢の無実の人々の命が、奪われてしまうのだ。
『エボラ出血熱』をはじめとする疫病やウイルスも同じだ。『そのままにしておく』とどうなる。もしこれが『どうせ全員死んで、一新される』という言葉ならば、的を射ている。そもそもそれらを蔓延させた『人間』が、『綺麗な水』ではなかったということになる。
だが『恐竜』はどうだ。彼らは『そのままにしておかれた』わけだが、隕石やら氷河期やらで、住めない環境になり、絶滅した。身体の大きな生物は、地球で生息するのに相応しくなくなり、小さな生命だけが生き残った。
『恐竜』は、『泥水』だったのだろうか。では、『人間』は?それが試されているのが、今まさに、この『大人間時代』なのかもしれない。そう考えるとこの言葉は人間の限られた一生の間には役に立たないかもしれないが、そもそも真理というものは『人間の為にあるものではない』のだから、的を射ていると言っていいのかもしれない。
『世界平和の実現に必要なのは『真理=愛=神』の図式への理解だ。』
『真理(愛・神)から逸れれば逸れるほど虚無に近づく。』
※これは運営者独自の見解です。一つの参考として解釈し、言葉と向き合い内省し、名言を自分のものにしましょう。
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