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古代エジプト史上最も有名な王『ツタンカーメン』が9歳で成し遂げたことと、その裏にいた黒幕

ハニワくん

先生、質問があるんですけど。
では皆さんにもわかりやすいように、Q&A形式でやりとりしましょう。

先生

ツタンカーメンは何をした人?わかりやすく簡潔に教えて!

新しい神とそれを信仰する団体の勢力を抑えた…となっている人です。

ハニワくん

なるへそ!
も、もっと詳しく教えてくだされ!

博士

古代エジプトは太陽神ラーが信仰されていました。

しかし、『アメン・ラー』という新たな神を信仰する団体が現れ、その勢力を抑えようとして別の太陽神『アテン』を持ち出し、抑えようとします。しかし話が余計にこんがらがって民衆から反発を受け、ファラオたちは権威を失いかけます。そこにツタンカーメンが登場し、その話を丸く収めたということなのです。

 

しかし、ツタンカーメンはわずか9歳で即位し、死んだのも19歳です。そんな若い彼がこのようなことをやったとは考えられず、彼の裏には、

 

  1. 宰相アイ
  2. 将軍ホレムヘブ

 

といった人物たちの存在があったと考えられています。

うーむ!やはりそうじゃったか!

博士

ハニワくん

僕は最初の説明でわかったけどね!
更に詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

先生

古王国から新王国へ

メソポタミア文明・エジプト文明

謎多き『エジプト文明』!かつて作られたピラミッドの全容はまだ完全に解明されていない

 

上記の記事の続きだ。このようにして『エジプト文明』は紀元前30世紀頃に作られ、そして様々な文化を生み出していった。エジプト文明は、

 

  1. 古王国
  2. 中王国
  3. 新王国

 

の3つの時期に分けられる。ピラミッドは古王国の時代に建造されたものだ。ギザ地方の三大ピラミッドが有名である。

 

 

古王国時代に大きく栄え、中王国時代には権力が停滞し、異民族ヒクソスに侵入されて長期間、支配下におかれる。そして新王国になるとそのヒクソスを追い払い、エジプト文明の中で最も栄えることになる。この時に作られた『アブ・シンベル大神殿』は、ピラミッド同様、世界遺産に登録されている。

 

 

 

モーセとラムセス2世

ちなみにこの神殿の建築には『ラムセス2世』という人物が関係している。彼は冒頭の記事にも書いたが、モーセが活躍した時代と同じ人物だ。映画にも出てくる。

 

 

彼は精力絶倫で、100人以上の子供を残したとされている。古代エジプト中、最も偉大な王とされていて、小アジアの大国ヒッタイトと戦火を交え、戦争でも名をのこした。戦争が落ち着いた後は、

 

  • アブ・シンベル大神殿
  • テーベ東岸のルクソール神殿の塔門
  • カルナックのアメン大神殿の列柱室

 

等の神殿建築に勤しんだという。この映画では、ラムセスとモーセが兄弟分のような形で登場するが、事実、モーセがエジプトを脱出したときのファラオは、このラムセス2世か、次代のメルエンプタハではないかと予測されている。

 

 

アメンホテプ4世

また紀元前1353年頃、ラムセス2世やモーセの世代の少しあと、新王国に『アメンホテプ4世』というファラオが登場する。アメンホテプ4世は『イクナートン』という名に改名するが、彼は多神教だったエジプト世界を『一神教』に変えようとするが、その急激な改革は批判され、出る杭として打たれた。モーセが伝えるユダヤ教は一神教だが、まだまだこの時は一神教のモデルは受け入れられなかったようだ。

 

ユダヤ教の創始者は『アブラハム』?『モーセ』?

 

 

ツタンカーメン

だが、彼の子供がすごい。先ほど『古代エジプト中、最も偉大な王』としてラムセス2世の名前が出たが、アメンホテプ4世の子供は『古代エジプトで、最も有名な王』として知られる人物。ツタンカーメンである。

 

 

実は、先ほど出ていた『一神教』というのは、モーセが伝えたユダヤ教の神『ヤハウェ』のことではない。エジプト神話に出てくる神のことである。

 

エジプトの神々のトップは『ナイル川』ってどういうこと?

 

太陽神ラーについては記事に書いた。

 


参考
ラーWikipedia

 

このようにして古代エジプトではラーが信仰されていたわけだが、しかし、テーベの守護神『アメン』が習合し、『アメン・ラー』と呼ばれ、ファラオはその子供と呼ばれるようになった。だが、アメン神官団の権力が強くなりすぎて、イクナートンはそれに対抗するために別の太陽神『アテン』を持ち上げ、これを信仰する一神教を押し出したのである。

 

STEP.1
古代エジプトは太陽神ラーが信仰されていた
STEP.2
しかし、『アメン・ラー』が登場する
テーベの守護神『アメン』が習合し、『アメン・ラー』となった。
STEP.3
アメン神官団の権力が強くなりすぎる
STEP.4
それに対抗するために別の太陽神『アテン』を持ち上げる
イクナートンがアメン神官団に対抗する。
STEP.5
大衆に猛反発される
STEP.5
ツタンカーメンが元に戻して秩序を戻す

 

アテンについてWikipediaで見てみよう。

もともとは夕日を神格化した神で、テーベで祀られていたが、マイナーな地方神の一つにすぎず、これといった神話もなく、どんな神なのか、はっきりした性質ももたなかった。そのため当初から人々の解釈としては、夕日の神であることから、太陽神ラーと同一視されたが、あまり信仰は盛り上がらず、後には神性が薄れて、天体としての太陽を表すようになっていった。

 

アテンではあまり人が納得しなかったのである。そしてツタンカーメンがこんがらがった神話を元に戻して秩序を戻したという。しかしこの話はおかしい。ツタンカーメンが即位したのは『9歳』だからである。つまり、彼の背景には別の人物がいたのだ。それは、

 

  1. 宰相アイ
  2. 将軍ホレムヘブ

 

だといわれている。ツタンカーメンは19歳で死んだが、その死因は今のところ、

 

  1. 病死
  2. マラリア
  3. 暗殺

 

というのが有力である。暗殺の件で言うと、頭蓋内に骨片が発見されたことが理由だ。これは、こん棒や剣の柄等で殴られたいう証拠だからだ。それに、アイやホレムヘブは、彼が死んだ後に王の座に就いた。もしかしたら『力』に魅了された欲深い人間たちが、それを手に入れるべく、絵を描いたのかもしれない。

 

 

砂漠に囲まれたエジプト

その後、エジプト王国は、アッシリア帝国に支配され、紀元前6世紀ごろにアケメネス朝のペルシャによって滅ぼされる。だが、実に2500年もの間繁栄し続けることができた、稀有な古代王国である。その理由の一つは、この土地が『砂漠に囲まれた場所』だったからということだ。つまり、他国がなかなか攻め入ることができなかったのである。

 

 

もう一つは『専制国家』だったからだ。圧倒的な支配力があったから、内乱も起きにくかった。

 

専制国家

支配者が独断で思いのままに事を決する国家。

 

このような事実が、内外からの侵略や反乱を抑止し、長きにわたって繁栄したのである。それがわかる同じような例として、日本が挙げられる。日本は、島国であり、海に囲まれた国だ。だからエジプトと同じように、それが『城壁』代わりになって、他国がなかなか攻め入ることをしなかった。

 

チンギス・ハーンの孫のフビライ・ハーンが仕切る『元』が日本に攻めてきた時の話だ。二回目の元寇・弘安の役(こうあんのえき)では、元軍は日本軍の猛攻(志賀島の戦い・壱岐島の戦い・鷹島沖海戦)で苦戦を強いられ、二ヶ月近く海上に停滞していたまま台風に遭い、大損害を出して混乱したところを日本軍の総攻撃を受けて、壊滅した(御厨海上合戦・鷹島掃討戦)。

 

 

これは『神風』と言われているが、このように日本も、

 

 

という『城壁』が他国からの侵入を抑止していた。私はこの話を知った後に、ちょうど『ワンピース』の『ワノ国』編で、ワノ国(日本)の海域は普通じゃなく、ルフィたちがなかなか島に上陸できない、という描写をしているのを見て、少なからずこの神風の話が影響していると考えたが、どうだろうか。

 

 

 

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