うつ病はやっぱり早く治した方が、皆に迷惑がかからない?
うつ病は必ず治ります。だから無理をしないで焦らずに治療することが重要です。むしろ、周りを気にして焦って治そうとすると、かえって悪化させることがあります。
先生
ハニワくん
コップの中の水
うつは、必ず治る。
確かに、『片腕が切断された場合、もう二度と元の生身の腕は戻らない』ということはある。事故や何かで片腕や片足が、あるいは両手両足が怪我をし、あるいは感染し、そのままでは死に至るということで切断せざるを得なくなった。そういう場合、それを切断しなければならないこともある。
その場合は、確かに元の生身の腕や足がそこから新しく生えて来るということはなく、二度と肉体は五体満足には戻らない。
だが、『絶対に』とは言い切れない。もしかしたら今後、トカゲのように再生能力を持ち、あるいは、それらの能力を生かして再生技術が進化し、治療によってそこを再生させることが出来るようになるかもしれない。義手義足をつけるということが信じられなかった時代があるのだ。そういうことも夢ではない。
それに、今言った様に義手義足という手段もある。松葉づえや、車椅子もある。事故で失った人はそれを嫌がるが、
のことを考えれば、贅沢な悩みなのかもしれない。
先生
ハニワくん
- うつは、必ず治る。
- うつになる人は、往々にしてコップの水を『もうこれだけしかない』と考える人が多い。
カレーライスを作らない母親
心がうつ状態にある人の中には、そういう人もいるだろう。私の周りにもそういう人はいる。私の母親がキリスト教徒になった理由がもし、彼女がかつて
供の命が関係しているのであれば、私の母も、ある種のうつ病である。
また、知人の母親は、自分の最愛の息子を事故で亡くした。その時自分は、家でカレーライスを作っていたのだという。そして彼女は、それ以来カレーライスを作らなくなった。
その気持ちはわかる。わかるが、亡くなった子供の弟はそんな環境で10数年人生を生きて、もぬけの殻のような、全く主体性のない他力本願極まりない、甘えた人間に成り下がってしまった。
この事実が、本当にその『カレーライスを作らない』という『妙な掟』の影響を全く受けていないと思うだろうか。
カレーライスだろうが、ビーフシチューだろうが、そんなことは関係ないのだ。人間は、そういう彼女も、私も彼も、誰もかれもが、例外なく、間違いなく、必ず『最後』には死ぬ運命だったはずだ。自分の命の火が消えた時、それがその生命が命を全うしたときだ。
先生
ハニワくん
先生
ハニワくん
- ジンクスや占い、ギャンブルに依存してはならない。
『負の連鎖』を生みだす要因となる自分を俯瞰で見る
あまりにも無残な殺され方や、事故に遭った?だから報われない?しかし、本当にそこに何一つの『
』はなかったのだろうか。もしそこに少しでも教訓があるなら、彼らの命は決して無駄にはなっていない。そして、『教訓を得よう』と考えた人の気持ちは、とても尊い。
アメリカの詩人、ホイットマンは言った。
うつになったって全然いい。『うつ病で罪悪感を覚える必要はない』にも書いた様に、うつになって罪悪感を覚える必要などない。むしろ、繊細な心が傷ついた。それは、そこに心があった証拠だ。 なのだ。だからそれでいいのだ。
しかし、いずれは立ち直り人生を最後まで生き貫く必要がある。もし自分が本当につらい思いをしたなら、
『負の連鎖』を生みだす要因となる自分を俯瞰で見て、そしてその要因となったのが自分の子供の死であるということを冷静に考え、それで本当に自分の子供の命が報われるか、本当に子供はそれで喜ぶのか、そういうことを考え、立ち直らなければならない。
先生
ハニワくん
- もし自分が本当につらい思いをしたなら、
何かを探す為の『内省』の期間が、うつなのだ
何しろこの世にはもっと大変な目に遭っても、うつにならずにやり遂げた人がいる。彼らは恵まれた環境にあったのだろうか。では、なぜ『大変な目に遭った』というキーワードが出てきたのだろうか。
アメリカの元大統領に、リンカーンという人物がいる。彼が大統領になるまでには、多大なる努力の積み重ねがあり、波乱万丈な人生があった。何もかもうまくいかず、 になった。
だが、彼はやってのけたのだ。それまで当たり前の様に蔓延していた『黒人は奴隷』という常識を覆し、『奴隷解放宣言』を出し、奴隷たちの解放を命じた。
黒人たちが受けた差別は、黒人にしかわからない。彼らは皆、『奴隷で当たり前』という扱いを受けて、その人生を凌辱されてきた。黒人たちにとってリンカーンは、『光』だ。『希望』だ。『救世主』だ。
しかしリンカーンは、なぜそのような行動を起こせたのだろうか。なぜ、他の誰もリンカーンのような行動を取らなかったのだろうか。リンカーンには、実力があった。そしてその『実力』とは、リンカーンが
だった。
ホイットマンはこうも言った。
少しずつでいい。焦る必要などない。むしろ焦るのは間違ったやり方だ。少しずつ、少しずつ、探すのだ。自分に出来ることがあるはずだ。それを探すのだ。
なのだ。
先生
ハニワくん
- リンカーンの一生を考える。
- 『寒さにふるえた者ほど太陽を暖かく感じる。人生の悩みをくぐった者ほど生命の尊さを知る。』
- 自分に出来ることがある。それを探す為の『内省』の期間が、うつ。