名言一覧
『最も賢い処世術は社会的因襲を軽蔑しながら、しかも社会的因襲と矛盾せぬ生活をすることである。』
『人生は一箱のマッチに似ている。重大に扱うのはばかばかしい。しかし重大に扱わなければ危険である。』
『人生を幸福にするためには、日常の些事を愛さなければならぬ。』
『我々を恋愛から救うものは理性よりも多忙である。』
『道徳は便宜の異名である。「左側通行」と似たものである。』
『人間は時として、満たされるか満たされないか、わからない欲望のために一生を捧げてしまう。その愚を笑う人は、畢竟、人生に対する路傍の人に過ぎない。』
『人間の心には、互いに矛盾したふたつの感情がある。』
『運命は偶然よりも必然である。運命は性格の中にあるという言葉は決して等閑に生まれたものではない。』
『矜誇、愛欲、疑惑、あらゆる罪は三千年来、この三者から発している。同時にまた、おそらくはあらゆる徳も。』
『打ちおろすハンマーのリズムを聞け。あのリズムが在する限り、芸術は永遠に滅びないであろう。』
『自由は山巓の空気に似ている。どちらも弱い者には堪えることは出来ない。』
『女は常に好人物を夫に持ちたがるものではない。しかし男は好人物を常に友だちに持ちたがるものである。』
『周囲は醜い。自己も醜い。そしてそれを目のあたりに見て生きるのは苦しい。』
『他を嘲る者は、同時にまた他に嘲られることを恐れるものである。』
『好人物は何よりも先に、天上の神に似たものである。第一に、歓喜を語るに良い。第二に、不平を訴えるのに良い。第三に、いてもいなくても良い。』
『女人は我々男子には正に人生そのものである。即ち諸悪の根源である。』
『あなた方のお母さんを慈しみ愛しなさい。でもその母への愛ゆえに、自分の意志を曲げてはいけない。そうすることが後に、あなた方のお母さんを幸せにすることなのだから。』
『道徳の与えたる恩恵は時間と労力との節約である。道徳の与えたる損害は完全なる良心の麻痺である。』
『人生は地獄よりも地獄的である。』
『我々を走らせる軌道は、機関車にはわかっていないように我々自身にもわかっていない。この軌道もおそらくはトンネルや鉄橋に通じていることであろう。』
『人生は常に複雑である。複雑なる人生を簡単にするものは、暴力よりほかにあるはずはない。』
『私は不幸にも知っている。時には嘘によるほか語られぬ真実もあることを。』
『懐疑主義者もひとつの信念の上に、疑うことを疑はぬという信念の上に立つ者である。』
『阿呆はいつも、彼以外の者を阿呆であると信じている。』
『天才とは、わずかに我々と一歩を隔てた者のことである。』
『我々の生活に必要な思想は三千年前に尽きたかもしれない。我々はただ古い薪に新しい炎を加えるだけであろう。』
『正義は武器に似たものである。武器は金を出しさえすれば、敵にも味方にも買われるであろう。正義も理屈をつけさえすれば、敵にも味方にも買われるものである。』
『強者は道徳を蹂躙するであろう。弱者はまた道徳に愛撫されるであろう。道徳の迫害を受けるものは常に強弱の中間者である。』
『恋愛の徴候の一つは、彼女に似た顔を発見することに極度に鋭敏になることである。』
『我々人間の特色は、神の決して犯さない過失を犯すということである。』
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芥川龍之介の格言と向き合って内省する
芥川龍之介とは(画像)
日本の作家。生誕1892年。男。芥川龍之介(1892~1927年)は、名前を聞いたことがない人はいない日本でもっとも有名な作家の1人でしょう。とくに有名なのが、学校の教科書にも掲載されることがある「羅生門」で、他にも「蜘蛛の糸」「杜子春」「鼻」なども広く知られています。今昔物語をはじめとした古典作品を用いた短編小説で知られる一方で、左翼的な思想に基づいた作品も多く残しています。
服毒による自殺を図り、当時すでに大作家だった彼の死は世間に大きな衝撃をもたらしました。純文学の新人に授与される文学賞の芥川賞は、彼の業績を記念して友人の菊池寛が直木賞とともに1935年に創設したものです。
才気溢れる作風とあまりにもドラマティックな死から薄幸の作家の代名詞として捉えられることも多く、作品はもちろんのこと、カリスマティックな魅力から現在でも多くの人から愛されています。