仏教の開祖 釈迦(画像)
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ソクラテスも全く同じことを言う。
『子供をも、生命をも、その他のものをも、真理以上に重視するようなことをするな。』
四聖の言葉を注意深く見ていると、言い方、表現が違えど往々にして彼らが同じことを突いていることに気が付く。今回のブッダ(仏典)の言葉で考えたとしても、『人を非難したり、称賛する』のではなく、『真理に則って、語れ』ということなのだ。
そういう考え方であれば、人を差別しない。人が過ちを犯しても、人を憎まず行いを憎み、人が輝かしい功績を残しても、それに目が眩んで軽薄な態度を取ることもない。真理に背いていればそれを嗜め、真理に従っていればそれを敬う。どちらにせよ、『人を』見て判断してはならないということだ。
見るべきなのは『真理・法則・原則』、ときに『神』である。人は真理の前には平等なのだ。同じ時を生きる人間同士、いがみ合わずに生きていくためには、人が皆このことについて、理解することが必要だ。
もっとも、長い時間をかけてもいまだにそれが出来ないのが、人間が愚かな生き物である証拠。しかし、我々にそれらの『光』を見出し、人々を導く為に叡智ある指導者や賢者が残した、人類の資産、知恵がある以上、世界平和が訪れる可能性は、十二分にあるのだ。
中部経典『無諍分別経』。