仏教の開祖 釈迦(画像)
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この世を真っ白のまま生きていくことはできない。例え愛にあふれた両親から真っ白に育てられたとしても、この世は混沌としている。青や赤、緑や黄色、そして灰色や黒が混在する、それがこの世の中である。
中には、愛にあふれた親に育てられなかった子供もいる。人は皆、環境に差異があり、それは平等ではない。だから運よく白く育てられたとしても、その他の色に触れぬまま、この世を生きることはできないのだ。
白く育った者ほど、他の色に染まりやすい。騙されたり、流されたり、同調してしまう。だが、黒い者を憎むな。憎んだら、負けだ。黒い事態に、屈するな。屈したら、負けだ。
たしかに、白は染まりやすい。特に、黒い”闇”に襲われたなら、たちまちそれに、染まってしまうだろう。だが、白が本気を出したとき、それは”光”になる。この計り知れない暗黒の宇宙の闇の中で、星の光が輝きを失わないように、光は、闇にすら勝つのだ。
どんなに理不尽な目に合っても、どんなに絶望的な窮地に陥っても、希望の光を失うな。光は全てを、凌駕する。自分が運よく白い本質を持って生まれたのなら、この世に、闇に、光を照らせ。
増支部経典。