キリスト教の礎 イエス・キリスト
Contents|目次
内省
ヒントはソクラテスの『無知の知』である。人間は一生、無知のままなのだ。それなのに、全知全能のフリをして縦横無尽に振る舞う人間が後を絶たない。彼らはさぞかし、思い上がるだけの『力』を手に入れたのだろう。だが、上には上がいる。例えば、天災を止めて見よ。それが出来ないなら、人間の力など大したことはない。
老子は言う。
アリストテレスは言う。
そして、渋沢栄一は名著『論語と算盤』で『得意時代と失意時代』という概念について書いている。
およそ人の禍は、多くは得意時代に萌すもので、得意の時は誰しも調子に乗るという傾向があるから、禍害はこの欠陥に食い入るのである。ならば、得意の時だからといって気をゆるさず、失意の時だからとて落胆せず、平常心を保つことを意識することが重要である。
人間が思い上がると、ろくなことはないこんな簡単な黄金律に目を向けられないのなら、 無知で無力も甚だしいとは思わないだろうか。プライドのある者なら『思う』と言い、見栄とプライドの意味をはき違えている者は、『思わない』と言う。
参照文献
聖書
ヨエルの書 第2章。
関連する『黄金律』
『人間が戦うべき相手は外にはいない。「内」にいるのだ。』
『人間が転落するタイミングは決まっている。「得意時代」だ。』