『ヒト』を最適化しよう。

すそワキガを治すために病院で手術をすることは可能?最適な治療法とは

すそワキガを治すために病院で手術をすることは可能?

可能ですが、より安全な電気凝固法等の治療が推奨されています。

また、『すそワキガ(外陰部臭症)だと思ったら、婦人科系の病気だった』ということもありますので、陰部のニオイが気になったら、まずは婦人科系の病気を疑い、診察を受けましょう。

先生

外陰部はデリケートな部位だから、安易に手術をしないようにしよう!
更に詳しく知りたい人は、以下の記事を見るっす!

ハニワくん

すそワキガ(外陰部臭症)か婦人科系の病気か

下記の記事に書いたように、女性ならではのワキガの悩みとして『すそワキガ(外陰部臭症)』という症状があります。

 

 

ワキガの原因であるアポクリン汗腺は、

 

  • わきの下
  • 外陰部
  • 乳首の回り
  • おへその回り
  • 耳の中
  • 肛門のまわり

 

に存在しています。ここに『外陰部』と出てきましたね。性器です。もともとアポクリン汗腺はフェロモンとしての役割を果たしていた可能性があるため、このような特定の部位に密集していると考えられています。

 

 

したがって、ワキだけじゃなく、外陰部からもワキガ臭を発生することが稀にあります。しかし、あるといっても稀であり、『ごく稀』と言ってもいい割合です。記事にも書いたように、日本人の場合、

 

  • ワキガ:10~15%
  • すそワキガ(外陰部臭症):1%

 

という少ない割合ですので、該当する人は少ないでしょう。また、記事にも書いたように、『すそワキガ(外陰部臭症)だと思ったら、婦人科系の病気だった』ということもあります。したがって、陰部のニオイが気になったら、まずは婦人科系の病気を疑い、診察を受けましょう。その結果病気が見つからずまだ匂うようでしたら、すそワキガ(外陰部臭症)の可能性を考え、産婦人科等で専門医に頼るようにしましょう。

 

先生

異常が出たら素人判断するんじゃなくて、まずはとにかく病院で検査をすることが一番大事だね!産婦人科だよ!
たしかに!

ハニワくん

この章のまとめ
  • 『すそワキガだと思ったら、婦人科系の病気だった』ということもある。

治療法とは

では、もし万が一すそワキガ(外陰部臭症)を治療することになったらどのような手術方法をとるのでしょうか。いくつかの参考文献を見てみましょう。ちなみにワキガ、体臭に関する本は、中古から新品まで全てに目を配り買ったのですが、昭和62年~2011年までの本しかありませんでした。

 

 

しかし、書いてある内容はほとんど同じで、『超音波ワキガ手術』などの新しい手術法があるかないかというくらいですから、そう大きな変化はないと言っていいでしょう。

 

まずは昭和62年、つまり30年前に出た本です。『体臭・多汗の正しい治し方』にはこうあります。

すそワキガの治療にも応用できる

 

(省略)しかし、私の経験ではすそワキガではないかと悩んで相談に来院する患者さんのほとんどが自己臭症に属するタイプで、外科的治療の対象にはなりません。ただ、試験切開にて腋窩部(えきかぶ)と陰毛部に多量のアポクリン腺を確認し、なおかつ本人が治療を強く希望する場合は、腋窩のワキガと同様に、アポクリン腺を摘出する手術が行われることもあります。

 

ここで問題なことは、手術療法ですそワキガが治ったとしても、同時に毛根も除去されてしまうために、術後に『脱毛』という新たな悩みを生じてしまうことです。そこで私は、第二の方法として、絶縁針による凝固法を行うこともあります。

 

一般に、腋窩のワキガに悩む人は『完全にニオイを消してほしい』と要求しますが、すそワキガで悩む人は『ある程度でもいいからニオイを少なくしてほしい』と控えめな希望を持っている傾向があります。そこですそワキガの患者さんのそのような欲求を満足させるためなら、あえて手術療法にたよらず電気凝固法でも十分です。

 

腋窩部(えきかぶ)
わきの下

 

この医師の場合、ワキと同じようにアポクリン腺を切除するよりも、『電気凝固法』で十分だと言います。ではこの電気凝固法とはいったい何でしょうか。

 

先生

まずは安易に手術をしないこと!大体が自臭症とか他の病気だったりするからね!まあそれも産婦人科で診てもらえればわかることだよ!
たしかに!

ハニワくん

この章のまとめ
  • すそワキガだと思ったら自臭症だったというパターンが多い。

電気凝固法とは

2011年に出版された『気になる口臭・体臭・加齢臭』にはこうあります。

電気凝固法

 

もともとは美容法の一環としての脱毛の方法が、ワキガ治療に使われているものもあります。これは、細い電極針をわき毛の一本一本に刺し、高周波電流を通して毛根組織を熱で凝固させる方法で、電気凝固法といわれています。

 

もともとは脱毛法として考案されましたが、皮脂腺やアポクリン腺も同時に熱凝固して破壊するので、ワキガ臭に対しても一時的な効果があります。一時的というのは、ワキガの原因となるアポクリン腺を取り除くわけではないからです。

 

しかし、絶縁針を使った新しい方法が開発され、皮下約5㎜まで深く刺入できるようになってからは、通電時間の延長や電圧アップによって、アポクリン腺に対する凝固効果が上がり、ワキガ治療法としての有効度を高めています。

 

軽度のワキガで、手術をしてまでもなおしたいとは思っていない、という人や、永久脱毛もできるのなら一石二鳥、という人には、この電気凝固法が適しているでしょう。

 

絶縁針による凝固法というキーワードが出てきましたね。30年前に出た本から比べても、『絶縁針による凝固法』と治療法はまだまだ有効だとされているようですね。

 

たしかに外陰部はデリケートな部位なので、手術をしてしまって何らかの後遺症が出た場合は後悔レベルが大きくなります。ですから、なるべく手術をしないで治療することが望ましく、この電気凝固法がそれに適しているのであれば、納得かもしれません。

 

先生

電気凝固法は手術じゃなくて『施術』になるから、メスを入れて切ったりするわけじゃないから、敷居が低くなるね!
たしかに!

ハニワくん

この章のまとめ
  • 手術よりも易しい電気凝固法という選択肢がある。

手術をしても完璧な結果は出ない?

 

では次に、1999年に出た『ワキガ・多汗症治療の最前線』を見てみましょう。

すそワキガはどんな治療を行うのですか?

 

すそワキガのニオイの発生原理はワキガと同じですから、治療法は、原則的にはワキガと同じ手術をします。しかし、すそワキガの手術は、恥毛部はもちろん、外陰部にまで広がるアポクリン汗腺をとりさるわけですから、わきの下のワキガ手術にくらべてたいへん困難で、また完全に汗腺をとることができません。

 

そのため、よほどひどいにおいでないかぎり、手術をうけるべきではありません。それよりも、入浴やシャワーの回数を増やしたり、あるいはデオドラント効果の高い生理用品を使うなど、日常生活で注意していくほうがはるかに安全です。

 

この医師の場合は、『手術のリスクを考えると、日々の生活習慣を最適化したほうがいい』という結論を出しています。考えられる理由としては、

 

  • 手術が難しい
  • 手術をしても完璧な結果は出ない
  • すそワキガの罹患率は極めて少ない

 

という事実があるからでしょう。最後の項目に関しては、『すそワキガの罹患率は極めて少ないから、その少人数の為にリスクは冒せない』という保守的な発想があるかもしれません。

 

それは、この医師の悪口を言っているのではなく、どんな企業であっても『少人数の厄介なお客』よりも、『大多数の優良客』を好むものだからです。

 

  • 商品(サービス)を買ってくれる
  • 文句を言わない(クレームをつけない)
  • リピーターになってくれる

 

この条件を満たす優良客が大勢いれば、ビジネスが成り立つからです。逆に、そうじゃない厄介なお客を相手にしていると、ビジネスは成り立ちません。ビジネスを運営する側にも生活があるわけですから、

 

厄介ごとに手を出している暇はない

 

と考えるのは妥当です。これはもちろん個人的な見解ですが、もしこのすそワキガの『安全で確実な治療法』が確立していた時、医師はこのような助言をするでしょうか。それを考えたとき、

 

リスクを取るよりは、リスクヘッジを取るべき

 

という発想が浮上しますので、『やむを得ず』手術ではなく、日々の生活習慣を最適化することを推奨している可能性は否定できませんね。

 

先生

やろうと思えばできるけど、こうして推奨しない医師がいるということは、それだけリスクが高いということがわかるよね!
たしかに!

ハニワくん

この章のまとめ
  • 医者がすそワキガの手術を推奨しないのは、リスクが高いからという実態もあるかもしれない。

超音波ワキガ手術とは

では次に2003年に出た『ワキガはたった30分で完治します!』を見てみましょう。

多汗症・すそワキガの悩みも超音波手術で解消

 

(省略)ワキガの人で同時に多汗症がある場合は、超音波ワキガ手術の際にエクリン汗腺も一緒に破砕・除去してしまうので、ワキガと一緒に多汗症も改善されます。

 

すそワキガも、超音波ワキガ手術で治療することはできます。ただし、陰部はひじょうにデリケートな部分なので、細心の注意を払って手術を行う必要があります。

 

ここで『超音波ワキガ手術』という新しい手術法が出てきましたね。これによって今までの手術と比べて、安全で確実に汗腺を除去できるようになったと言います。ただし、この時点ではまだすそワキガの治療に関しては控えめな意見ですね。

 

では、同じ著者の2009年の本、『ワキ汗ワキ臭30分解消法』を見てみましょう。6年後に出た本ですね。

超音波治療はすそワキガにも対応できますか?

 

A.デリケートな部分でも安心して受けられます。

 

(省略)従来の治療法では、このようなデリケートな部位に治療をすることはかなる難しかったのでしょう。しかし超音波治療なら傷も極めて小さく、細心の注意を払いながら施術を行いますので、痛みの心配もありません。デリケートな部位にも十分対応できます。気になるニオイの問題はすべて解消してしまいましょう。私たち医師はプロです。安心してご相談下さい。

 

今度はかなり強気な意見が出ていますね。おそらくこの6年間の間に行った手術の結果が良好だったのでしょう。医療の現場も日進月歩ですから、良いと思った治療法や薬が、全くの的外れだったということがあるのは仕方ないことです。

 

 

そんな中、この超音波ワキガ手術に関しては、実績を積んでもあまり悪い傾向はみられなかった。そう解釈することができますね。

 

先生

ただ、長い時間をかけてすそワキガの治療をする人が単純に少なく、それが理由で悪い結果が出ていないとも考えられるしね!
たしかに!

ハニワくん

この章のまとめ
  • 超音波ワキガ手術ですそワキガが治ると言う医師がいる。

結局どうしたらいいの?

さて、そう考えるとすそワキガの治療法としては、

 

  • 電気凝固法
  • 手術をしないで生活習慣を変える
  • 超音波ワキガ手術

 

といった選択肢が出そろったことになります。ただし、『ワキガはたった30分で完治します!』にはこうあります。

電気凝固法

 

(省略)この方法は、電気分解法より脱毛効果は高いのですが、毛根もアポクリン汗腺も十分に破壊できないので、ワキガ解消はあまり期待できません。また、電気分解法に劣らず痛いので、強いられる忍耐と効果を考えると、試す価値はないように思われます。

 

電気分解法とは、電気凝固法の『旧バージョン』のようなものですが、この2つの施術はどちらも『痛み』を伴うとあります。しかもこの医師は電気凝固法に対して『強いられる忍耐と効果を考えると、試す価値はない』とまで言い切っていますね。

 

ただ、この医師が推奨する『超音波ワキガ手術』であっても悪く言う人がいますから、まったく玉石混交です。一つ言えることは、どの専門家も『外陰部の手術は、ワキと違ってリスクが高いから、ワキと同じように考えるのはやめるべきだ』という考え方を持っているということですね。更に時代が進めば新しい手術法が出てくるかもしれませんが、それまでの対策としては、やはり、

 

  • 常に清潔にしておく
  • 高カロリー食をとらない
  • ストレスを溜めない

 

等といったポイントを押さえ、どうしても治療がしたい場合は、

 

  • 電気凝固法
  • 超音波ワキガ手術

 

を検討してみるといいでしょう。

 

 

先生

常に清潔にしておくっていうことを心がけるだけでもだいぶニオイは抑えられるから、日々のケアに力を入れたいのが現実だね!
うーむ、なるほど!

ハニワくん

この章のまとめ
  • すそワキガは安易に手術をせず、するなら電気凝固法や超音波ワキガ手術を検討する。