卵はニキビに効くの?
はい。
卵というものは『ビタミンC、食物繊維』以外のすべての栄養素を含んでいるので、どのテーマで考えたときも『有効だ』と言えるでしょう。ただ、『生卵を毎日10個食べる』ような人は注意が必要です。
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ハニワくん
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卵は『ビタミンC、食物繊維』以外のすべての栄養素を含んでいる
卵は美容にも健康にもいいです。したがってニキビにも有効だと言えるでしょう。というか、卵というものは『ビタミンC、食物繊維』以外のすべての栄養素を含んでいるので、どのテーマで考えたときも『有効だ』ということになります。
『あたらしい栄養事典』にはこうあります。
ビタミン、たんぱく質が豊富な安価な完全栄養食品
筋肉や血管を構成する良質なたんぱく質が凝縮されている卵。ビタミンCと食物繊維以外の栄養素をすべて含む完全栄養食品といえます。卵白に多いのはビタミンB2やカリウム、卵黄にはビタミンA、B群、Eのほか、ビオチン、カルシウムなどが凝縮されています。
体内での主な働き
- ビタミンAが鼻、のどの粘膜を強化し、ウイルスや細菌を退けます。
- アミノ酸のグリシンと風呂リンが、肌の弾力を保つコラーゲンを形成。
ですから、完全栄養食品である卵について語れば、何かしら『この栄養素が○○に効く』と言うことができます。ただ、卵はアレルギーの対象である人は多いので、そこだけが注意点ですね。ちなみに『食事のせいで、死なないために[食材別編]―スーパーフードと最新科学であなたを守る、最強の栄養学』によると食物アレルギーのトップ3は、
- 牛乳
- 卵
- キウイ
となっています。これは日本の本ではありませんが、日本でもあまり差はないでしょう。
食事のせいで、死なないために[食材別編]―スーパーフードと最新科学であなたを守る、最強の栄養学
先生
ハニワくん
『生卵を毎日10個食べる』ような人は注意が必要
下記の記事には『卵と育毛』について書きましたが、『これは効く! 食べて治す 最新栄養成分事典』にはこうあります。
皮膚細胞予防の物質として発見されたビオチン
- 頭髪を健康にするほか、ガン予防の最新研究も
皮膚炎を予防することから発見されたビタミンで、糖質やたんぱく質、脂質の代謝を助け、エネルギーに変える働きをします。さらにアミノ酸の代謝やDNAの成分となる核酸を作る際にも働きます。ビオチンが不足すると、脱毛しやすく、早く白髪になる傾向がみられたり、湿疹や脂漏性皮膚炎もあらわれます。(中略)過剰症の報告はありませんから、抜け毛や白髪が気になりだしたら、意識的に多量に摂取するとよいでしょう。
『プロテイン・たんぱく質・アミノ酸・生卵』の摂取はハゲる原因?それとも育毛対策?
ビオチンが不足すると、
- 脱毛
- 白髪
- 湿疹
- 脂漏性皮膚炎
等の問題が起きるので、卵を食べることは育毛に効果的です。ただ、ビオチンは、卵白にあるアビジンというたんぱく質と結びつくと、腸からのビオチンの吸収を阻害するので『生卵を毎日10個食べる』ような人は注意が必要です。
先生
ハニワくん
セレンが優秀な動きをする
下記の記事では卵とED問題について書きましたが、卵に含まれるセレンには、
- 過酸化脂質
- 動脈硬化
- 血行障害
- がんの抑制
- 更年期障害
の抑制を手伝う働きが期待できます。
『医師によるニキビ・ニキビ跡・毛穴の開き完全治療マニュアル―ニキビは皮膚病の一種です!!』にはこうあります。
活性酸素の害
(省略)すでに紹介したように、皮脂が毛穴に詰まってしまうことがニキビのそもそもの原因です。とはいえ、それだけではニキビにはなりませんし、炎症を起こすこともありません。毛穴に詰まってしまった皮脂が酸化されて、遊離脂肪酸や過酸化脂質という物質に変わると、コメド(面皰)が作られ、ニキビが発症するのです。コメドが炎症を起こし、ニキビを悪化させるのも、酸化が大きな要因です。
ではここで、思春期にニキビができる原因と流れを見てみましょう。
なぜ思春期のケースを持ちだすかというと、ニキビができる原因というのは複雑であるからして、一例を出すことしかできないからです。ここではわかりやすく思春期にニキビができる原因と流れを載せました。
そしてそれを更に厳密に言うとこうなるわけです。
つまり、セレンがこの過酸化脂質の発生を抑制してくれれば、ニキビの予防と対策にしっかりと役立てることができるわけですね。
先生
ハニワくん
卵は『ビタミンC、食物繊維』以外のすべての栄養素を含んでいる
血行改善の効果とは
また、血行障害の改善でEDに効果があるということは、ニキビにも効果があります。
この記事には、『冷えると血液が汚れる』とありますが、冷えもニキビの原因となります。『美容皮膚科医が教える 美肌をつくるスキンケア基本ルール (PHPビジュアル実用BOOKS)』にはこうあります。
また、運動不足や喫煙によって血の流れが滞ると『瘀血(オケツ)』が起こります。瘀血はいわば血行不良です。肌にはニキビや湿疹、シミなどができやすくなります。
美容皮膚科医が教える 美肌をつくるスキンケア基本ルール (PHPビジュアル実用BOOKS)
この『瘀血』というのは東洋医学の考え方で、簡単に言えば『血の流れが滞る』状態です。身体が冷え、血流が滞ると、血が汚れます。すると、それだけの理由でもニキビや肩凝り、クマ、シミなどの様々な問題が起きるのです。こうした症状は、漢方薬によっても治療できるので、下記の記事にまとめた漢方薬についてもチェックしてみましょう。
『ニキビ・円形脱毛症』に効く漢方薬はあるけど種類がたくさんあってカスタマイズに手間取る
とにかく、冷えだけではなく、喫煙や、水分不足になると『瘀血』状態になり、血の流れが滞ります。血流が悪くなるんですね。するとそれが原因で十分な角質細胞間脂質や天然保湿因子がつくられず、バリア機能の弱い肌になり、ニキビ等の問題を引き起こすことになります。
卵が持つセレンの力もこのようにして、ニキビケアに役立つのです。
先生
ハニワくん
何と言ってもビタミンACE(エース)
そしてもちろん、『ビタミンACE(エース)』ですね。ビタミンCだけは入っていませんが、卵にはAとEが入っています。『美容皮膚科医が教える 美肌をつくるスキンケア基本ルール (PHPビジュアル実用BOOKS)』にはこうあります。
抗酸化作用のある食品を摂り、肌老化を防ぐ
抗酸化作用とは、体内の活性酸素を除去する働きのこと。活性酸素は反応性の強い酸素の一種で、さまざまな体内の活動にともなって副産物として生まれるもの。有効な働きももつのですが、増えすぎると体内で細胞を傷つけ、老化を促したり、がんの原因となったりするといわれています。肌にとっても、シミやシワなどの肌老化を促し、肌荒れ、ニキビなどを引き起こす原因に。
抗酸化作用のある食品は色々ありますが、ビタミンの中で最も抗酸化作用が強いのは『ビタミンACE(エース)』です。卵はそのうちAとEを備え持っていますから、心強い食材と言えます。
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ハニワくん
ビタミンB2やたんぱく質もすごい
また、『食材の栄養素を最大限に引き出す便利帖』では卵の栄養素で特に注目するべきものとして、
- ビタミンA
- ビタミンB2
- ビタミンB12
- タンパク質
- 鉄
を挙げていますが、そのビタミンB2と言えば、対ニキビビタミンの筆頭に挙げられるものです。ですから下記のような対ニキビ対策サプリメントには、ほとんどビタミンB2が入っています。
ただ、厳密に言うとそれ以外のすべてのビタミンも結果的にニキビに関係しています。しいて挙げるならそれらの栄養素になります。たんぱく質がなければコラーゲンが作られません。コラーゲンがなければ美肌になることはできません。卵は『ビタミンC、食物繊維』以外のすべての栄養素を含んでいるわけですから、下記の記事を見ただけでも、その豊富な栄養素は心強いばかりですね。
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ハニワくん
なぜ卵や種には栄養があるのか
『食事のせいで、死なないために[食材別編]―スーパーフードと最新科学であなたを守る、最強の栄養学』にはこうあります。
豆類やナッツ、全粒粉物にはなぜこれほど大きな健康効果があるのだろうか?それはおそらく、どれも『種』だからだ。たとえば、どんぐりが成長して樫の木になるために必要なものはなんだろう?水、大気、日光だ。そのほか必要な栄養素はすべて種子の中に入っており、発芽して若木になり、やがて立派な木へと成長する。だからあなたが黒豆やクルミ、玄米、ゴマなどを食べるとき、それは大きな植物へと成長するためのエネルギーが詰まった小さな粒を食べていることになる。
豆類やナッツ、全粒粉物は、やがて立派な木になる『種』です。ですから、それらには立派な木になるために必要な栄養がぎっしり詰まっています。だからとても栄養価が高いのです。ナッツのニキビに効きますからね。大豆もそうです。
『納豆、玄米、梅干し』がニキビに効く?ナットウキナーゼや整腸作用等の豊富な栄養素に注目!
同じ考え方で、『卵』だってそうですよね。鶏になるために生まれてきた生命の種なのです。ですから、卵には立派な鶏になるために必要な栄養がぎっしり詰まっています。
- 卵
- 種
これらは共通して、『生命のエネルギーがふんだんに詰まった種』なのです。だからこんなに栄養満点なんですね。そう考えるととてもありがたい気持ちになり、食材への感謝の気持ちがわいてきますね。
先生
ハニワくん
卵は『ビタミンC、食物繊維』以外のすべての栄養素を含んでいる
コレステロールが上がるのは『ウサギ』?
では、『卵はコレステロールを上げるから1日1個』というあの噂の真相はどうでしょうか。私も10歳前後のときよく親にそう言われていたのを思い出します。また帯状疱疹が出ていたときも、それが『卵のせいだ』などと言われたこともあります。小さい頃の記憶なのに、なぜかそれは鮮明に覚えていますね。卵ご飯が大好きだったので、自分なりにショックだったのでしょう。しかしそれ以来、
卵は美味しいけど、食べすぎないようにしよう
という意識が芽生えたのを覚えています。『食材の栄養素を最大限に引き出す便利帖』にはこうあります。
『卵はコレステロールを挙げるから1日1個』までというのは本当!?
×(嘘) 動物実験での話。人間の場合はバランス次第
卵が血中コレステロール値を上昇させる根拠としていたのは、ロシアで行われたウサギの実験によるもの。人間の場合、ウサギのようにはコレステロールが上昇することはありません。卵の栄養をいかしてとるなら、エッグスムージーがおすすめ。生卵に野菜や果物をプラスするだけで、卵に不足しがちなビタミンCや食物繊維もとれてバランスよく栄養を摂取できます。
実は、卵がコレステロールを上げるのはウサギの話なんですね。このあたりの事実を間違って信じている人が実に多くいます。私の親もそうでしたし、世にいる多くの人もそうでしょう。薄毛問題で考えたように、『生卵を毎日10個食べる』と白身に含まれるアビジンが、黄身に含まれるビオチンの働きを抑制して、悪い影響を与えるかもしれませんが、そんなことをする人はほぼいないでしょう。
先生
ハニワくん
卵は『ビタミンC、食物繊維』以外のすべての栄養素を含んでいる
コレステロールは多少ある方がいい
『あたらしい栄養事典』にはこうあります。
卵形 ビタミン、たんぱく質が豊富な安価な完全栄養食品
(省略)コレステロール量は多い一方、卵に含まれるレシチンやオレイン酸は悪玉コレステロールを減らし、善玉コレステロールを増加させます。卵白たんぱくには内臓脂肪を減らす作用があることが報告されています。
卵に含まれるレシチンやオレイン酸は、動脈硬化の原因であるLDL(悪玉)コレステロールを減らしてくれて、HDL(善玉)コレステロールを増やしてくれます。
悪玉コレステロール。増えすぎると動脈硬化の原因となり、逆に少なすぎると脳出血の原因になる。
善玉コレステロール。LDLコレステロールを回収する働きがある。
このコレステロールはある程度存在する方がいいのです。大東製薬工業株式会社『テストステロンについて』にはこうあります。
体のどこで作られて、どのように分泌していますか?
男性の場合、約95%が睾丸(精巣)の中で、残る5%が副腎で合成され、分泌されていると言われています。テストステロンの原料はコレステロールで、体内で複雑なプロセスを経てテストステロンに生合成されています。(中略)先述の通り、体内で産生するテストステロンの原料はコレステロールですから、先ずはコレステロール不足にならないように、バランスの良い栄養摂取が必要です。もちろん、コレステロールの過剰摂取は問題がありますから、ご注意ください。
男性ホルモンのテストステロンの原料はコレステロールです。女性がイソフラボンを摂りたいなら、男性はコレステロールを摂って男性ホルモンを強化したいわけです。ただ、テストステロンのはたらきとして挙げられるのは、
- 男性特有の筋肉質な体のラインにする
- 性欲を高める
- 皮脂の分泌を促す
- 体毛の発育を促す
ということですから、『皮脂の分泌』が促されたらニキビの原因になります。先ほどの本にもあったように『あくまでもバランスよく』ということがカギになるでしょう。大量に食べすぎなければ問題ないということです。
『病気にならない暮らし事典-自然派医師が実践する76の工夫-』にはこうあります。
コレステロール値は下げすぎてはいけない
(省略)LDLコレステロールはいわゆる悪玉で、HDLコレステロールは善玉などと分けられていますが、実際はコレステロールは一種類しかなく、悪玉も善玉もありません。日本での長期かつ大規模疫学研究である『日本脂質介入試験(J-JIT)で、コレステロールと寿命の関係について、衝撃的なデータが報告されました。予想に反して、日本人ではコレステロール値が高いほど、心疾患、心筋梗塞や脳卒中などの血管疾患、がんになりにくく、脂肪率が低下するとはっきりしたのです。
ただし、総コレステロール値260mg/dl以上になると、さすがに血液ドロドロの影響が出てくるためか、死亡率が上昇に転じます。(中略)従来の医学的な常識では、コレステロール値は低いほどいいという考えでしたが、実際には逆に、低いほど死亡率が高くなります。つまり、食事などから適度にコレステロールをとる必要があるということ。
厳密に言うと、実際はコレステロールは一種類しかなく、悪玉も善玉もありません。そしてこのコレステロール値については現在、従来の考え方とは違って『低いほど死亡率が高くなる』という結果が出ています。間違えてはならないのは、『低いほど死亡率が高くなる』であって、『高ければ高いほどいい』ということではないということですね。
つまり、卵のコレステロール問題はこれで解決です。もしアレルギーがなく、『生卵を毎日10個食べる』ようなことをしないのであれば、卵は積極的に食べていくべきですね。ニキビに必要な栄養素もたくさん入っています。
先生
ハニワくん
卵の栄養を最大限に引き出すためには
『食材の栄養素を最大限に引き出す便利帖』には、『効果倍増の食べ合わせ』として、
- チーズ
- ほうれん草
を挙げています。今回注目したいのはほうれん草ですね。ほうれん草の豊富なビタミンCが、卵に足りない栄養素ですし、相性もばっちりです。
ほうれん草の卵とじ
ほうれん草のオムレツ
ほうれん草のキッシュ
キッシュならチーズも入っています。どれも美味しそうですね。ビタミンAは油と合わせると吸収率が高まるので、これらのメニューはすべて卵の栄養をふんだんに利用していますね。
ただし、『正しい玄米食、危ない玄米食~マクロビをしている人はなぜ不健康そうに見えるのか~』にはこうあります。
巷には『○○を食べれば健康になる』という情報が溢れていますが、『○○だけ』を食べていたら大丈夫か、といえばそんなことはありませんよね。ひとつの食物で、すべての栄養素が補えるわけがないからです。なにより『○○だけ』に偏れば、不足する栄養素が出て来たり、摂りすぎのものが出てくることは明らかです。
卵がいくら栄養満点だからといって、卵だけを食べていてもだめです。ですから、『塵の一つ』として『山』に貢献する考え方を持ちましょう。『塵も積もれば山となる』ですね。
先生
ハニワくん
- ビタミンCと食物繊維以外の栄養素をすべて含む完全栄養食品。
- 卵はアレルギーの対象である人が多い。
- 『生卵を毎日10個食べる』ような人は注意が必要。
- セレンが過酸化脂質の発生を抑制してくれれば、ニキビの予防と対策に役立てることができる。
- セレンが血流改善してくれれば、ニキビの予防と対策にしっかりと役立てることができる。
- 抗酸化作用のあるビタミンACE(エース)を摂ることはニキビ治療にとても有効。
- 厳密に言うとすべてのビタミンも結果的にニキビに関係している。
- 卵や種は、『生命のエネルギーがふんだんに詰まった種』なので栄養満点。
- 卵がコレステロールを上げるのはウサギの話。
- 厳密に言うと、実際はコレステロールは一種類しかなく、悪玉も善玉もない。
- コレステロールは多少ある方がよく、『低いほど死亡率が高くなる』。
- 『高ければ高いほどいい』ということではない。
- 卵の栄養を最大限に引き出すためにはチーズ、ホウレンソウと合わせるといい。
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