コーヒーは口臭の原因?
はい。
コーヒーはそれだけで口臭の原因ですが、カフェインの利尿作用とストレスによって、水分不足かつ交感神経が優位になり、『ネバネバ唾液』になります。するとその環境を好む嫌気性菌(ニオイを出す悪玉菌)が繁殖し、口臭の原因となります。
先生
ハニワくん
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コーヒーの口臭
上記の記事にも書いたように、コーヒーというのは以下の表で言うと『飲食物』に該当しますから、生理的口臭の一つです。
生理的口臭
呼称 | |
---|---|
一般的なもの | 加齢性、起床時、空腹時、緊張時、疲労時など |
ホルモンの変調などに起因するもの | 妊娠時、月経時、思春期、更年期など |
嗜好物・飲食物・薬物によるもの | ニンニク、アルコール、薬物(活性型ビタミン剤)など |
病的(器質的・身体的)口臭
呼称 | |
---|---|
歯科口腔領域の疾患 | 歯周炎、特殊な歯肉炎、口腔粘膜の炎症、舌苔、悪性腫瘍など |
耳鼻咽喉科領域の疾患 | 副鼻腔炎、咽頭・喉頭の炎症、悪性腫瘍など |
全身(内科)疾患 | 糖尿病(アセトン臭)、肝疾患(アミン臭)、腎疾患(アンモニア臭)など |
コーヒーというと良いニオイのような印象がありますが、それはニンニクも煙草も同じです。私などは焼肉の時にニンニクの匂いを嗅ぐと食欲がもりもりわいてくるし、煙草を吸っているときは、その匂いが好きでした。リラックス出来た気がしていましたね。しかし、これが『他人の口から香ってきた』場合は、やはり勝手が違ってきます。
特に、コーヒーと煙草の匂いがミックスされるときはひどい。私は人生で『恩師』と呼ぶにふさわしい人が数人いて、私は本当に厳しい目で人を見るのでそのように評価することなど滅多にないのですが、それほど厳選された人物であっても、ある日その人からコーヒーと煙草の匂いがミックスされた『大便』の口臭が香ってきたときは、正直幻滅しましたね。
今考えれば、彼の仕事や立場上、毎日毎日大変なストレスを負うことは仕方なく、それで夜もあまり眠れずにコーヒーと煙草をのまなければやってられない、という事情がわかりますが、
- ストレス
- 寝不足
- 煙草
- コーヒー
という大きな要因が揃ってしまい、彼の口臭は正直言って、大便と同じ異臭でした。尊敬している人間なだけに、少し残念だったのを覚えています。少しくらいならその尊敬の念がカバーしてくれるのですが、それを上回る悪臭だったため、さすがにこれはちょっと無いな、と思ったものですね。
先生
ハニワくん
大便のニオイの正体
ちなみにこの大便のニオイを更に掘り下げてみましょう。『口臭の95%は思い過ごし』(三五館)にはこうあります。
口の乾燥がきっかけになる一方で、口の中の原因ではなく、にんにくを食べた翌日の口臭の様に、口から直接ではなく、肺から吐き出される『呼気』のニオイがあります。肺の機能は、血液が全身を巡って肺までやってきたときに、老廃物を放出するとともに新しい酸素を取りいれて、また全身の細胞へと運ぶための『換気』にあります。
胃から小腸、大腸に至るまで、ここで消化される栄養は、腸管周囲の毛細血管に吸収されます。栄養だけでなく、老廃物もさまざまなガスも吸収されます。胃腸の調子がいまいちのときは、腸の中に異様な匂いのガスが発生しますが、このガスが血流にのって肺まで来て喚起されると、肺からの呼気として口臭になることを否定できません。これがうんちのニオイの原因です。
ニンニクについては上記の記事に書きましたが、ニンニクのニオイ成分であるアリシンは、直接の口臭としては3時間程度でなくなるものの、体臭や呼気からの口臭としては、1日から長くて2日も残ってしまいます。このようにして、胃腸などの内臓の問題によって、ニオイがしたり、ニオイが滞在したりすることがあります。
大便のニオイというのは、胃腸の調子がいまいちのときに出るようです。恩師はコーヒーとタバコだけじゃなく、胃腸の調子も悪かったのかもしれませんね。しかし間違いなくその時にコーヒーのニオイもしたのが事実。一発で、
コーヒーとタバコか…
という感想が頭をよぎるほど、それらの強いニオイがして口臭に悩まされたものです。
先生
ハニワくん
コーヒーの口臭
カフェインが口臭の原因?
またコーヒーというのはそれ以外にも口臭の原因となる理由があります。『口臭の95%は思いすごし』にはこうあります。
お茶、コーヒーが逆効果な理由
(省略)口臭に効くと聞いて緑茶をたくさん飲んでいる人、口が渇くからといってコーヒーを一日中飲んでいる人は案外多いのです。
たしかに緑茶には『緑茶カテキン』というものが含まれていて、これには消臭作用があります。しかしながら同時に『カフェイン』も含まれていて、このカフェインには強い『利尿作用』があります。つまり緑茶を飲めば飲むほどトイレが近くなり、唾液になるはずの水分もすべてオシッコになってしまう、という事態が起こっているのです。
唾液がなくなれば舌が渇き、舌の表面に潜んでいる菌がガスを発生し、口臭につながってしまいます。緑茶カテキンの消臭作用は『口臭』という強烈なガスを前にしてはなんの効果も発揮できないのです。
これは上記の緑茶の記事にも書きましたが、つまり、お茶類に含まれるカフェインの利尿作用によって、水分がなくなって唾液が減少し、そのせいで『ネバネバ唾液』になって口臭が発生するということなんですね。水分や唾液がなくなったり、交感神経が優位になるとネバネバ唾液になり、酸素を嫌う嫌気性菌(悪玉菌)が増えて、それがニオイを発生させるのです。
自律神経や環境によって口の中に起きる変化
繁殖する菌 | 分泌される唾液 | ニオイ | |
---|---|---|---|
交感神経優位 | 悪玉菌。酸素を嫌う嫌気性菌 | ネバネバ唾液(粘液性唾液) | する |
副交感神経優位 | 善玉菌。好気性菌脂臭 | サラサラ唾液(漿液性唾液) | しない |
本にはこうもあります。
『カフェイン』が含まれている飲み物といえば、コーヒー、紅茶、ウーロン茶、緑茶、どれも利尿作用のある飲料ということになります。飲めば飲むほど喉が渇き、口が渇き、口臭に直結していくのです。つまり、これらの飲み物を飲む時精神はリラックスするので、唾液は出る方向に働くかと思いきや、じつは『カフェイン』が、利尿作用というストレスを体にあたえており、唾液の分泌が減ってしまうのです。
- 交感神経が優位=緊張、不安
- 副交感神経が優位=リラックス
ですから、たしかに先ほどの表で考えると、コーヒーやお茶を飲むとリラックスしますから、副交感神経の方が優位になって、唾液はサラサラになり、ニオイは抑えられるはずです。しかし、
- 利尿作用というストレスがかかる
- 利尿作用によって水分不足になり、唾液も減る
という2つの理由から、カフェインが入った飲み物を飲むと交感神経が優位になり、唾液はネバネバになり、『ニオイを出す細菌』が増えてしまい、口臭の原因となるということなんですね。緑茶の記事にはこう書きました。
たしかにお茶にはカフェインが含まれますが、コーヒーなどと違ってそのカフェインの作用はマイルドであり、刺激は少ないようですね。だからといって飲みすぎると先ほど言ったような問題になりますから、誤解しないようにしましょう。とにかくコーヒーよりは健康的であることは間違いないですね。コーヒーはそれだけで口臭の原因となりますから。
コーヒーは緑茶よりも刺激の強いカフェインが入っていて、さらにそれだけで口臭の原因となり、利尿作用というストレスも与えて、水分量も減らすので、まさに口臭問題のことを考えると、踏んだり蹴ったりの飲み物ということになってしまいますね。
更に、鉄の吸収を阻害してしまうカフェインは、あまり過剰摂取しない方がEDの予防・改善に繋がります。鉄には抗酸化作用があるので、その力を得られないことはマイナスです。
また、カフェインが阻害するアデノシンは、発毛と関係していて、タンニンは鉄の吸収を阻害しホルモンバランスを崩す原因になります。また、カフェインが睡眠を阻害し自律神経を乱せば、それが原因でネバネバ唾液になり、口臭、あるいは体臭の原因となります。
先生
ハニワくん
クロロゲン酸が過酸化脂質を抑制して口臭も体臭も抑える?
まさにここまでの内容を見ると、コーヒーなんて飲まない方がいいという結論になりますね。しかし、
- 脳の疲労を解消し、意識をスッキリさせ、リフレッシュ効果がある
- 脂肪燃焼効果があり、がん、肥満、脂肪肝を改善する
- 抗酸化物質であり、がんなどの生活習慣病の予防に有効
というコーヒーの効能は、『体臭を抑制する』効果があるということになります。詳しくは記事を読めばわかりますが、それぞれの記事には、メリットについても記載しています。
コーヒーには『クロロゲン酸』という抗酸化物質が含まれていますが、酸化を防ぐことはニオイの抑制になるのです。酸化というのはここだけじゃなく、皮脂自体の酸化等、様々なところで行われる現象ですから、それを抑制する効果があるクロロゲン酸は、結果的に体臭の抑制に貢献しているんですね。
そう考えると、『コーヒーを適度に飲むことは体臭を抑制することになるが、過剰摂取することで体臭を悪化させる可能性がある』ということが言えるわけです。やはり何事も過剰にやるのはよくありません。どんな体にいい栄養でも、過剰摂取で毒になることがあるからです。
先生
ハニワくん
コーヒーの口臭
コーヒーは有害物質?
また上記の記事にも書いたように、『有害物質の摂取・蓄積』があると、それが『皮脂腺』という排出ルートから外に出ようとします。したがって、有害物質というものはとにかく皮膚に触れても、体内に摂取してもニキビの原因となるのです。
カフェインというのはある種の有害物質だととらえられていますから、そもそも過剰摂取は禁物なのです。ただ、
- 無農薬のもの
- その場で焙煎したコーヒー
- カフェインレスコーヒー
- ブラックコーヒー
を飲む場合は、ニキビに悪影響は与えないと言えます。そして口臭問題で考えても、『カフェインレスコーヒー』であればその利尿作用自体は減りますからね。リラックスをして、副交感神経を優位にし、クロロゲン酸という抗酸化作用も得られるので、いいとこどりということです。
先生
ハニワくん
砂糖を入れるとどうなる?
砂糖を入れすぎるのもよくありません。砂糖は下記の記事に書いたように、
- 糖化し、たんぱく質が劣化し、代謝機能が低下し、老廃物が滞って体臭が悪化する
- 精神的な部分に作用し、自律神経を乱して発汗を促し、ワキガ臭を悪化させる
- 腸内腐敗が起き、体臭が発生する
の3つが原因で体臭が悪化する可能性があります。そしてそれは体臭だけじゃなく、ニキビやうつ病など色々な問題の原因となります。詳しいことは先ほどの『ニキビとコーヒー』の記事に書きましたが、砂糖による弊害は口臭にももちろん影響があります。
先ほど、『胃腸の調子がいまいちのときは、腸の中に異様な匂いのガスが発生しますが、このガスが血流にのって肺まで来て喚起されると、肺からの呼気として口臭になる』とありましたよね。つまり、『腸内腐敗』が起きると体臭だけじゃなく、口臭にもつながるわけです。したがって、砂糖によって腸内環境が悪化すると口臭の原因となるのです。
更に、うつ病などの病気を患ったときの精神状態はどうでしょうか。先ほどの自律神経の動きをもう一度見てみましょう。
- 交感神経が優位=緊張、不安
- 副交感神経が優位=リラックス
もし交感神経の方が優位になってしまうのであれば、それはネバネバ唾液になり、『ニオイを出す細菌』が増えて口臭が出ることを意味していますね。
たしかに砂糖を摂ると一時的に気分が高揚するか、安定します。それは、血糖値が上昇するからにほかなりません。しかし、砂糖のようなGI値の高い食品を摂ると、血糖値が『急激に上昇』してしまいます。急激に上昇した血糖値は、急激に下降します。すると、その下降したときに『うつ症状』にも似た感覚を覚えることになります。そうなると自律神経は乱れ、睡眠不足になります。
そして睡眠不足になると、自律神経は更に交感神経優位な状態を作り出しやすくなります。ですから、ブラックコーヒーを飲むことが推奨されているわけですね。
先生
ハニワくん
- コーヒー臭は生理的口臭。
- コーヒーとタバコが混じったニオイは最悪。
- 大便のニオイの正体は胃腸の不調。
- コーヒーは緑茶よりも刺激の強いカフェインが入っている。
- カフェインの利用作用は水分不足となり、唾液の分泌量が減って口臭の原因となる。
- また、カフェインが睡眠を阻害し自律神経を乱せば、それが原因でネバネバ唾液になり、口臭、の原因となる。
- コーヒーのクロロゲン酸が過酸化脂質を抑制し、口臭も体臭も抑える。
- コーヒーを適度に飲むことは体臭を抑制することになるが、過剰摂取することで体臭を悪化させる可能性がある。
- カフェインというのはある種の有害物質。
- カフェインレスコーヒーならメリットを生かし、デメリットを抑えられる。砂糖によって腸内環境が悪化すると口臭の原因となる。
- 砂糖は自律神経を乱し、唾液の減少を促して口臭の原因となる。
- コーヒーはブラックがいい。
コーヒーにはたくさんのメリットもある
コーヒーには各記事にも書いたようにメリットもたくさんあります。
- コーヒーを飲む運転手が衝突事故を63%起こしにくい
- 口腔がんや2型糖尿病のリスクの減少
- 肝臓機能の強化
- 運動選手の身体的なパフォーマンスが11%ほど上がった
- 直後に頭が冴える
- 長期的に記憶力が向上する可能性がある
- 1日に2~4杯のコーヒーを飲む人は自殺するリスクが50%低い
- 1日に3杯コーヒーを飲む人は死亡するリスクが10%減る
- 自殺率を下げる
コーヒーもニンニクと同じように、『使いこなす』ことが求められますね。
先生
ハニワくん
- コーヒーにはたくさんのメリットもある。
- コーヒーもニンニクと同じように、『使いこなす』ことが求められる。
コーヒーの口臭に使える対策は
ニンニクの記事には下記のような対策を書きました。
- クロレッツ(ガム)
- ブレスケア
- 歯磨き
- オキシドール
- 牛乳
このうち、コーヒーに対して使えそうな対策は、『歯磨き』だけでしょう。正直、後のものは混ざってしまって余計変なニオイになるか、あまり効果は得られないように見えます。というか、私は毎日コーヒーを飲んでいる身ですからよくわかりますが、ミント系の口臭対策をしても、コーヒーの味は完全に取れません。ニンニクと違ってプラークが歯にへばりつくわけではなく、『コーヒーで口をコーティングする』イメージになるので、あまりこれらの対策は使えないのです。
しいて挙げるならオキシドールでしょうか。とにかくうがいを何度もすることが有効です。下記のような『毒出しうがい』などが有効になるでしょう。
毒出しうがい
そのあとにピュオーラなどでマウスウォッシュすればより効果的です。もちろん、歯磨きをしないよりはした方が圧倒的に環境がよくなります。ただ、舌苔(舌の上)にもへばりつきますから、歯磨きだけでは不完全ですね。
またこれは私の個人的な感想ですが、コーヒーを飲んだ後にヨーグルトを食べると、口の中のコーヒー感がかなり減少する印象を受けます。なぜなのかはわかりません。ヨーグルトの中に含まれる腸内細菌に効く菌が殺菌してくれるのでしょうか。一度試してみてください。ヨーグルト自体が体臭問題に有効ですから、どのみち摂って損はないでしょう。
コーヒーは歯の着色汚れの原因にもなりますからね。それはそれで問題があります。詳しくは下記の記事をご覧ください。本当に美容に気を使っている人は『色のついた飲み物は飲まない』と徹底しています。もし口臭問題にそこまで敏感なのであれば、コーヒーを通して自分の美容に対する意識がどこまでのものなのかということがわかるかもしれません。
ただ、『もう、口臭で悩まない!』にはこうあります。
着色のある舌も簡単にきれいにできる
(省略)舌の着色を防ぐには、飲食後や喫煙の直後に舌をきれいにすることが大事で、私はガムを噛むことをおすすめしています。ガムを噛めば舌がよく動き、唾液がたくさん出るため着色を防ぐことが可能になります。ガムがない場合は水を少し含み、舌を口の中でよく動かして着色を水に溶かして飲み込むようにします。
飲み込む瞬間に味や臭気を感じるはずで、臭気や味がなくなるまで行うと舌が綺麗になり、乾燥を防ぐことができます(これを私は『水によるお口直し』とよび奨励しています)。また、タブレットを舐めることにも同様の効果があります。
タバコやコーヒーの後にガムやタブレットを口に含むことで、唾液がたくさん出て舌の着色は防ぐことができるようですね。舌苔をきれいにしておくことは口臭対策になりますから、一度試してみるといいでしょう。
先生
ハニワくん
- コーヒーの口臭にはオキシドールうがいや、入念なうがいがいい。
- ヨーグルトを食べると、口の中のコーヒー感がかなり減少する。
- タバコやコーヒーの後にガムやタブレットを口に含むことで、唾液がたくさん出て舌の着色は防ぐことができる。
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