ジェラール・シャンドリ『一生を終えて後に残るのは、われわれが集めたものではなくて、われわれが与えたものである。』
ジェラール・シャンドリ
小説家、吉川栄治は言った。
『登山の目標は山頂と決まっている。かし、人生の面白さはその山頂にはなく、かえって逆境の、山の中腹にある。』
我々は、天国にお金を持っていけないのだ。お金だけではない。集めたもの、手に入れたものすべてだ。
だが、死んだ後も残るものがある。
それは、『血』だ。
『知』だ。
『愛』も『勇気』も『功績』も、すべては『知』。何らかの事情で『血』が遺せない人も、『知』を遺し、受け継がれたらそれは『血』に等しい。
さあ、与えよう。血を繋ごう。命を分かち合おう。
松田優作は言った。
『人間は二度死ぬ。肉体が滅びた時と、みんなに忘れ去られた時だ。』
もし与えることができず、分かち合うことができないのなら、人間は本当に死ぬことになる。人間が死ぬときは、命を終えたときではない。みんなに忘れ去られた時だ。
ここに出てきた吉川英治も、松田優作もまだ生きている。孔子、キリスト、ブッダ、ソクラテスもまだ生きている。その他の偉人達もみんなまだ生きて、この世に光を照らし続けている。
『一生を終えて後に残るのは、われわれが集めたものではなくて、われわれが与えたものである。』
しかし、集めてばかりいる人は悲観視することはない。ここに挙げた彼らとて、『まず最初に集めて』、そしてそれを人に分け与えたのだ。例えばブッダなら、ブッダ(悟りを開いた者)になるために、6年間の苦行をし、あるがままを観る瞑想(内観)をした。
ブッダはたくさんの情報と知識を集め、自ら経験することによって知恵を習得し、その後にようやくそれを人に分け与えたのである。他の偉人らもみんな同じことだ。
だから集めるのはいい。肝心なのは、『天国には集めたものは持っていけない』という決定的な事実を、早い段階で理解することである。
それを分け与えるのだ。そうすることで、人は命を終えたとしても、この世に光を照らし続けることができる。この世に愛する人がいて、また愛すべきものがあるのであれば、心躍る事実ではないだろうか。
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著者:一瀬雄治(Yuji ichise.)
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2.『愛があれば全ては解決する。』
愛は没我であり、潤滑油である。円滑にいかない場所に愛はない。
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