名言と真剣に向き合って、偉人の知恵を自分のものにしよう!
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考察
私がこの言葉に出会ったのは20歳前後の頃だが、この言葉の意味に気づいたのは、14歳前後の頃だった。私はそれを『夏休みの違和感』と名づけ、その後、しばらくその原因の究明について頭を悩ませた。しかし、悩ませたと言っても本格的に悩んだのは20歳を超えてからである。それまでは、自分の身にあった信仰についての問題で頭がいっぱいで、ショートし、パンクし、思考を放棄する日々を送っていたのだ。
14歳の頃、私は中学校をサボるようになった。最初は最高に楽しかった。何しろ、家庭では宗教、学校では興味のない勉強を強要されていたのだ。そこから解放された喜びは、それはそれは感極まるものがあった。
そういう生活が1か月、2か月と経った。数か月ぐらい経った時だろうか。何だかその日常が、退屈になってきたのだ。これは一体どういうことだろうか。これ以上、どこに自由があるというのだろうか。私がその後したことは割愛させて頂く。ある日、夏休みになった。芝生に寝転がりながら彼らを横目で眺める。皆、楽しそうにしている。夏休みの計画を立てているのだ。その時、私の心は妙な違和感を覚えた。
(ん?なんだろう。この感じ。つまんねえな。え、夏休みって、こんな感じだったっけ。)
私は毎日が夏休みだったから、もはや夏休みは私にとって楽しいものではなかったのだ。そして後になって私は、この問題が極めて重要なテーマだったことを知るのだ。
それから私は、『バスケや剣道といった激しい運動の後に飲むスポーツドリンク』や、『ジムで運動した後に食べる食事やウーロン茶』がなぜここまで美味しいのか?という疑問をとっかかりにし、時間をかけて少しずつこの問題を紐解いていった。その後、こういう専門用語や概念を知った。
『ラチェット効果』。これは例えば、一度上がってしまった水準を忘れられず収入が下がっても、かつての贅沢三昧の時代と同じ支出をしてしまう現象である。『限界効用の逓減』。これは例えば、仕事終わりのビールは美味いが、二杯目、三杯目と味が落ちていく現象のことである。そして、死んだ父親が好きだったということで見ざるを得なかった、聖書の『伝道者の書 5章』にはこうあった。
『見よ。私がよいと見たこと、好ましいことは、神がその人に許されるいのちの日数の間、日の下で骨折るすべての労苦のうちに、しあわせを見つけて、食べたり飲んだりすることだ。これが人の受ける分なのだ。実に神はすべての人間に富と財宝を与え、これを楽しむことを許し、自分の受ける分を受け、自分の労苦を喜ぶようにされた。これこそが神の賜物である。こういう人は、自分の生涯のことをくよくよ思わない。神が彼の心を喜びで満たされるからだ。』
また、 プロスペクト理論などでノーベル経済学賞を受賞した、ダニエル・カーネマンはこう言っていた。
『効用の最大化をするには、ある手順を踏まなければならない』
つまり、『100万円』は、ただそれだけには何の価値もない。お金に飢えている人には幸福の材料だが、お金を掃いて捨てるほど持っている人や、お金の全く通用しない環境では、その価値は著しく落ちる。『水』もそうだ。砂漠で水に飢えている人はオアシスを『神の奇跡』だと崇めるが、都会の町中で川や池を見つけても、多くの人は足も止めない。『汚い』と思う人もいるだろう。
もうわかっただろうか。私はおよそ15年の年月と、波乱万丈な半生を通して、『夏休みの違和感』の原因を究明したのだ。ジャン・パウル曰くそれは、日曜日ばかりの人生を送ろうとした、私の無知が生んだ現象だったのである。
※これは運営者独自の見解です。一つの参考として解釈し、言葉と向き合い内省し、名言を自分のものにしましょう。
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