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梅崎春生『近頃の若い者云々という中年以上の発言は、おおむね青春に対する嫉妬の裏返しの表現である。』

名言と真剣に向き合って、偉人の知恵を自分のものにしよう!

ふむ…。

運営者

考察

中年は、『壮年』と表現してもいいが、それを中年としているところがポイントだ。『壮年』であれば、妙に熟達しているイメージがある。しかし中年なら、そうじゃなくてもただ歳を取ればいいからだ。

 

私もこの『最近の若い者は発言』については、20年前から嫌悪感を抱いていた。だから絶対に自分は言わないことを、よく言い聞かせたものだ。あの頃の違和感と嫌悪感が正しかったことに気づくのに、そう時間はかからなかった。私はそのあと、『その言葉を言う人間の前にも、先人が居た』ことを理解したのである。

 

先人

 

つまり、『常にその言葉を言う人間の前に、先人が居る』わけで、だとしたら『先人は常に正しい』ことになるが、敵の首を刀で切り落として、手土産にしていた時代も正しかったことになる。今、それをしたら『列島を震撼させるほどの異常犯罪』になる。つまり別に『近頃の若い者』は間違っているわけではないのだ。そこに生まれているのはジェネレーションギャップ(世代間の価値観のズレ)に過ぎない。

 

それに対し、上から物を言う様に、さも自分が正しいとでも言うかの様に、『最近の若い者は』と言って見せる。なぜそういうことになってしまうかというと、現存する人間の最高齢世代が、自分たちだからだ。つまり、現在、この世に生きている人が自分たちの世代が一番上、あるいは、一番上でなくても、上にはじいさんばあさんしかおらず、覇気が残っているのは自分たちの世代だけで、(自分たちが何とかしていかなければならない)という、ある種の使命に燃えているから、そういう発言をするのだ。

 

しかし、自分達の世代こそがこの世をコントロールする権利を持っていると考えるのは、単なる誤謬である。梅崎春生の言う様に、その行為はとても虚しい。それはまさに『中年』止まりの人間のやることである。『壮年』であれ。若者に嫉妬されるような生き方をしてみせる、壮年であれ。

 

 

MEMO

※これは運営者独自の見解です。一つの参考として解釈し、言葉と向き合い内省し、名言を自分のものにしましょう。

 

 

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