オスカー・ワイルド『人間は自らをあまりにも深刻に考えすぎる。即ちこれを原罪という。』

名言と真剣に向き合って、偉人の知恵を自分のものにしよう!

ふむ…。

運営者

考察

一つずつ考えればおのずと意味が見えて来る。まず『原罪』とは、キリスト教の教えであるアダムとイブ、つまり人間が初めて犯してしまった罪、『ヘビにそそのかされて禁断のリンゴを食べてしまった』ということを指す言葉である。

 

この『ヘビ』のことをキリスト教徒は『サタン』などと呼び、他の宗教では『邪念』とか『煩悩』などと呼ぶわけだが、別に呼び方などなんだっていい。外国に行けば外国の名前がつく、その程度のものだ。そこは重要ではない。また、聖書における『ヘブライ人への手紙』には、親が子を叱るとき、そこにあるのは、

『神が自分の聖性を子に与えようとしているからだ』

 

というものであり、今度は『聖性』という言葉が出てきたが、これはさっき書いた『ヘビ』の対極にある性質であると言っていい。つまり『聖性』なら、対極は『魔性(ませい)』である。よく『魔が刺した』と言うだろう。その『魔』こそが、ここでいう『ヘビ』なのである。イブは、『魔に刺され』、そしてリンゴを食べてしまったのである。

 

 

さて、ここまで考えてたら見えて来るものがあるはずだ。イブは、『自分の心の中の魔性にそそのかされ、それに支配され、罪を犯した』のである。では、人間の『罪』とは一体何を指し示すものなのだろうか。世界の『四聖』に数えられる、

孔子

ソクラテス

ブッダ

キリスト

 

はそれぞれ、『罪の定義』をこうしている。孔子は『利己』、ソクラテスは『無知』、ブッダは『執着』、キリストは『罪』である。キリストの罪の定義が『罪』という意味がわからないと思うが、実は、『罪』という言葉の語源を紐解くと、『的を外す』というヘブライ語に行き当たる。つまり、『自分の欲望を間違った方向に向けてしまう』ことが、キリストの言う『罪』ということなのである。

 

自分の頭で考えた。そこには聖性と魔性が在った。だがもちろん、『聖性』の赴くままに動いた。だが、気づいたら魔性の方に支配されていた。なぜならそれ(魔性)は時に、『興味本位』とも『好奇心』とも言われる『聖性のメッキ』に覆われていて、我々の目をかく乱するからだ。

 

ドイツの精神科医、ヤスパースは言う。

 

自分の心、頭、思慮、思想、意志、信念。ここに全てのカギは隠されている。

 

 

 

MEMO

※これは運営者独自の見解です。一つの参考として解釈し、言葉と向き合い内省し、名言を自分のものにしましょう。

 

 

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