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考察
万有引力といえば、ニュートンが発見した、あの『リンゴが落ちたとき』の話だ。だが、ニュートンは「リンゴに働く重力」を発見したわけではない。「リンゴに対して働いている力が、月や惑星に対しても働いているのではないか」と着想したのである。
ちなみにそれまでは、アリストテレスの考え方が根付いていた。
『石を手に取って離す。すると地面に落ちる。地面は土や石で出来ているから、そこに戻る。つまり、本来ある場所に戻ろうとするのだ。』
という考え方だったのだ。この、『本来ある場所に戻ろうとする』とか、万有引力の『必然性』だとか、そういうことを考えた時、すぐに思い出すのはアリストパネスのこういう話である。
『ソクラテス・イエス・ブッダ 三賢人の言葉、そして生涯』にはこうある。
喜劇作家であるアリストパネスは演説でこう言った。『かつて人間は二つの肉体が背中合わせとなった存在であった。』一体となっている二つの肉体のどちらも男である場合、どちらも女である場合、そして男と女である場合(両性具有=アンドロギュロス)があった。
残念なことに、ゼウスの決定により、彼らの肉体は二つに分断された。それ以来、私たちは分離されてしまった片割れを求めている。元の肉体の組み合わせにより、求める片割れは男もしくは女である。アリストパネスによると、この探究こそが私たちが愛と呼ぶものである。愛とは、失われた原初の結合を回復しようとする欲求である。愛によって自分と一体であるべき片割れを見つけ出し、私たちの本来の姿を完全に回復できた時、私たちは最高の幸せを手に入れることが出来る。
つまり、ここに出てきている3つの方向からの見解は、全てその『必然性』を示唆するものであるわけだが、アインシュタインはそれを『いや、必然性はない』と言っているわけだ。私もそれに同感である。だが、『必然性はある』と考えることに、罪はない。ストーカー殺人等に発展しなければ。
※これは運営者独自の見解です。一つの参考として解釈し、言葉と向き合い内省し、名言を自分のものにしましょう。
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