名言と真剣に向き合って、偉人の知恵を自分のものにしよう!
『生きることは諦めないこと』ということだけを考えるとなると、とても希望に満ち溢れていて、勇気付けられる印象を得るのだが、その前についている言葉が問題で、『希望とは一般に信じられていることとは反対で、諦めに等しいもの』と言っているのだから、冒頭の言葉によって『希望』を感じたのは、間違った捉え方である、という事実が明確になるわけである。『希望=諦め』という図式を証明するとなると、そこに必要なカギは、『執着』ということになるだろう。人生に執着しているから、この世に絶望を覚えるのだ。
ブッダは言った。
自分の人生が、最初から自分のものではなく、思い通りになどならない、という決定的な事実を理解するところに、執着は存在しない。
(なんだ。どうせ死ぬんだ。だとしたら最初からこの世に、希望も絶望も無いか。)
ブッダはこうも言った。
我々は、生まれた瞬間から、老化していて、死に向かっているのだ。絶望から逃げようとするから、『絶望』を覚える。最初からこの世は、『絶望』なのだと考えれば、淡々と命を全うすることになる。人間以外のその他の一切の生命がそうであるように。人が死ぬのは、この世の摂理だ。それに逆らうことはできない。しかし、それでも『生きたい』と思う。そこにあるのは、人間のエゴである。
ミズダコは、自分の子供を産んだと同時に、命を落とす。
それに比べて人間はどうだ。執着し、『絶望はいやだ』と言って命乞いをし、エゴを貫いて生きながらえる。逃げるからそうなる。しがみつくからそうなる。しかし、それを『初期設定』の部分で、丸ごと変えてしまえばどうだろうか。
生きること、老いること、病むこと、死ぬこと、それは最初から決まっていたことなのだ。だとしたら、そこに『希望』がある。(もしかしたら絶望から逃れられるかもしれない)と期待するから、『絶望』に支配される。死ぬことから逃げない。それは人間にとって究極のテーマだ。しかし、その他の生命が逃げていないというのに、人間だけ逃げるのか。そんなことを考えながら、今日も明日も、人間は命を全うしていく。
※これは運営者独自の見解です。一つの参考として解釈し、言葉と向き合い内省し、名言を自分のものにしましょう。
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