クサンティッペ『あなた。殺されるなら、正しくね。不正には、殺されないでね。』

名言と真剣に向き合って、偉人の知恵を自分のものにしよう!

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ふむ…。

考察

西洋では『悪妻(あくさい)』の代名詞と言われることもあるソクラテスの妻。プラトンの著作『パイドン』の中では、「クサンティッペは妻としても母としても何ら貢献をしなかった」と述べている一方で、獄中にあるソクラテスを思って嘆き悲しみ、取り乱すという描写もある。事実は何もわからないのだ。上の絵のように『ソクラテスの頭に尿をかける』姿が本当かもしれないし、ソクラテスを含めた当時のアテナイ人の間で男色が流行した、というのも本当かもしれない。だとしたら両方が、同じくらい愚かだと私は考える。

 

同性愛者を差別はしたくないが、ソクラテスの場合は妻や息子がいるのに男色だったのであれば問題だ。だが、当時の時代背景は当時の人にしかわからない。敵の首が切られてそれを王に捧げる時代だったなら、今の『非常識』はかつての『常識』だったのかもしれないのだから。そういう見解によって、私はソクラテスもその妻のクサンティッペも、色眼鏡では見ず、ただ一片の事実だけを見て内省する。

 

クサンティッペはいつもソクラテスにそう言っていたという。

『あなた。殺されるなら、正しくね。不正には、殺されないでね。』

 

男色だったか悪妻だったかは知らない。それについて、彼らが非常識だったかどうかもわからない。だが、もしクサンティッペがそう言って夫を愛し、ソクラテスが知性を愛して刑死したのであれば、その決定的な事実を闇に葬ることだけは、絶対にしてはならないということは理解っているのだ。

 

追記:

『ソクラテス・イエス・ブッダ 三賢人の言葉、そして生涯』によると、すべての男性は子供を持つことを目的に結婚していたのであり、並行して別の家庭を持つことは社会的に許容されていたばかりか、推奨されてもいた。だが、ソクラテスはクサンティッペ以外の妻を持つことはなかったとされている。

 

 

ただし、弟子たちの話から判断すると、ソクラテスが女性たちと親しくなることは稀で、多くのアテナイ市民と同様に若い男性と付き合うほうを好んだ。プラトンによると、『ソクラテスは美青年たちに惹かれて親交を求め、彼らに心をかき乱された』(饗宴216D)ソクラテスが青年を愛していたことは間違いない。しかし、ソクラテスが青年を愛するあまり肉体関係にまで及んでいた、との記述はどこを探しても見つからない。肉体というより魂の交わりを求めていたという。

 

 

 

MEMO

※これは運営者独自の見解です。一つの参考として解釈し、言葉と向き合い内省し、名言を自分のものにしましょう。

 

 

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