名言と真剣に向き合って、偉人の知恵を自分のものにしよう!
『理想』というのは、そもそも『理性によって考えられる最高の状態』であり、あるいは、『理念の想像』と書く。『理性』と『理念』は、『意志』がなければあり得ない概念である。
例えば、周囲に流され、欲望に支配され、女を強姦してしまった男や、同じく流されていじめ、暴行、殺人をしてしまった人間がいたとする。彼らに『意志』など、あるのだろうか。彼らに『理性』は、あったのだろうか。
いや、ない。
断じてない。
彼らはむしろ、『理性を失っていた』のであり、彼らに『意志』などなかった。あるいは、極めて衰弱しきっていたのである。
つまり、『理想』というのはそもそも、『意志』と『理性』がある人間にしか抱けない、理念の想像である。現実から目を逸らしている理性のない人間に、理想などあるわけがないのである。
『現実を直視する心に本当の理想が生れる。』
例えば私は部下に、『ゲシュタルト設定』について話をした。『ゲシュタルトの破壊と創造』とは、難しい話でも何でもない。10年後の自分のゲシュタルト(人格)を設定する。それは当然、今のゲシュタルト(人格)ではない、成長したゲシュタルトである。そこに到達する為には、今までの自分ではダメだ。今までの自分が取っていた行動とは、違う行動を取らなければならない。そうでなければ、10年後も、今の自分とほぼ変わらないゲシュタルトになるからである。
つまり、まず最初に『ゲシュタルト設定』をする。もっと簡単に言えば『目標設定』だ。そして、その目標を達成するために、日々確かな一歩を踏み続けるのである。
錦織圭は言った。
まずは目標設定だ。それで初めて、人はそこに向かって『徐々に上がっていく』ことができるからだ。
『三笠山に登る一歩、富士山に登る一歩、同じ一歩でも覚悟が違う。どこまで行くつもりか、どこまで登るつもりか、目標が、その日その日を支配する。』
同じ一歩を歩くのでも、目標のある人間の一歩と、そうでない人間の一歩とでは、その重みに雲泥の差があるのだ。見るべきなのは以下の黄金律だ。
だが、この話を受け、部下は『ゲシュタルト設定ができません。』と言った。自分が何になりたいか、人生でどんなことがしたいか、それを考えることができないというのだ。30歳近かった彼は、そのままでは確実に絶望的な未来が待ち受けていることを理解できていなかった。
『現実を直視する心に本当の理想が生れる。』
彼が自分の『理想(ゲシュタルト)』を見つけることができない理由は、『現実逃避思考』にあった。何しろ彼はそこから更に数年前、夕暮れの暗いオフィスで、うつむきながら私にこう言ったのだ。
私はその瞬間、彼の周りだけ時空が歪むのが見えた。彼がまるでこの世のものではない、あるいは、この世から乖離した場所で生きようとしている、『異物』のように見えたのだ。確かに彼は、幼少期に兄を事故で亡くしている。私とは小・中学校が一緒で、接触する機会もあり、事情もある程度は理解していた。だが、彼が生きようとしていた人生は、目を向けようとしていた世界は、決して『現実』ではなかった。この記事を書いている今、彼が入社して10年が経ち、彼は今32歳になったが、未だにこの問題は完全に解決していないままである。
私は、うつ病の勉強もしている。私は今、彼にここで『研究生の立場』として日々自分と向き合わせ、内省をさせている。これがもし、『自分の意志で』内省ができるようになれば、彼の成長は著しいものになるだろう。だが、まだまだ『反応的』である。つまり私の指示に、『やむを得ず従っている』だけだ。これでは当然、そこから得られる効果は半減以下になる。
スティーブン・R・コヴィーは、著書『7つの習慣』で、『主体者』と『反応者』の違いをこう断言している。
『率先力を発揮する人としない人との間には、天と地ほどの開きがある。それは、25%や50%の差ではなく、実に5000%以上の効果性の差になるのだ。』
彼に残された最大の武器である『若さ』も、もうすぐ使えなくなる。
『現実を直視する心に本当の理想が生れる。』
彼は残された時間で自分の人生に打ち克つことができるだろうか。私にできることももう限られている。彼が真の主体性をつかみ取る為に、首にすることも検討している。いずれにせよゲーテの言うとおりだ。この一生をどう生き、どう死ぬか。それを固めた人間でなければ、歩けない道がある。見るべきなのは以下の黄金律だ。
※これは運営者独自の見解です。一つの参考として解釈し、言葉と向き合い内省し、名言を自分のものにしましょう。
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