名言と真剣に向き合って、偉人の知恵を自分のものにしよう!
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考察
しかし小説家、梅崎春生は言う。
年をとっても、歳不相応の人間は大勢いるわけで、年をとりさえすればいいとういわけではない。あくまでも、『経験』が重要である。ゲーテとて、自分の周りにろくでもない高齢者ばかりがいたのなら、違う格言を残していただろう。この間、結婚できない男が、『女性に対する理想があまりにも高すぎる』、あるいは『現実離れしている』ということで、心理学者の女性から激昂されていた。
男は、女性がちょっとした配慮ない行動を取ったことに失望し、『だから結婚がなかなか出来ない』と言って、公の場でその女性の不誠実な行動を揶揄し、自分には責任が無いような口調で、話を始めたのだ。心理学者はそれについての怒りの感情を抑えられなかったのである。
心理学者
心理学者
と言う心理学者の彼女。確かに一見すると、男が夢を見過ぎ、女が現実的であり、彼女の方が一理ある様に見えるが、
心理学者
と言う彼女は、心理学者という割には、自分の心の整理が出来ずに平常心を見失っていた。彼女は、女性という立場として、男性という性別に対抗している様に見えた。男も女も、最初から『凸凹』。種類は違えど、形は違うのが、男女というものだ。二人とも、最も重要なその部分を理解していないように見えた。
男は50手前の大金持ち、女は30代でプロの心理学者。彼ら彼女らは、年を取って経験も積んでいるはずなのに、寛大さがある様には見えなかったのである。そう考えると、ゲーテの言葉の表層だけを鵜呑みにするわけにはいかない。『年を取る』、『経験を積む』、この2つは、確かにこの問題において最重要項目である。
しかし、例えば、富士登山をするのが目的なのに、その登山道と同じ距離を、富士山以外の道で歩いても、それは富士登山をしたとは言えないように、歩くべき道を歩き、知るべき知識を知らない限りは、量だけあっても、それは実らないということなのである。
『寛大になるには、年をとりさえすればよい。どんな過ちを見ても、自分の犯しかねなかったものばかりだ。』
ただし、ゲーテの言いたいのは、それよりもこの言葉の後半にあるものである可能性が高い。つまり、『今は許せなくても、いずれ許せるときがくる』というような、そういう『現在の視野の狭さ』を諭す、俯瞰的な視野だ。人生を生きていれば色々なことがある。祖父母が死に、両親が死に、知っている人が大勢死んで、時代が変わっていく中で、人はおのずと、『諸行無常』の世の摂理を悟ることになる。
ブッダは言った。
時間は流れ、宇宙はうごめき、命の火は消え、物質は分かれる。風は吹き荒れ、大地は鳴り響き、海は揺らいで、炎は燃え盛る。
全ては流動変化している。それが、諸行無常の言葉の意味である。このようなこの世の真理を悟った時、人の心は極めて寛大になる。宇宙レベルの規模で物事を考えられるようになる。そうすると理解できるようになるのだ。かつて理解できなかった、その人の過ちが。人は、失ってからでしかその価値に気づけないときがある。ゲーテはこうも言った。
※これは運営者独自の見解です。一つの参考として解釈し、言葉と向き合い内省し、名言を自分のものにしましょう。
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