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ゲーテ『太陽が照れば塵も輝く。』

名言と真剣に向き合って、偉人の知恵を自分のものにしよう!

偉人

ふむ…。

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考察

そもそも、『塵(ちり)』が『無価値』だと思っていることに、首をかしげた方が良い。それは、エネルギー不変の法則を知れば、おのずと思い知ることだろう。『その視野』が持てるかどうかだ。持てないなら、塵は無価値だ。石ころもそうだし、そして自分もそうだと思った方が良い。まさか、自分だけは特別な存在だと思っているわけではあるまい。『偉そうなやつに、偉い人はいない。』のである。また、下記の黄金律を考えてみる。

 

『この世に価値のない人間などいない。いるのは価値がわからない人間だけだ。』

 

エネルギー不変の法則と同じ考え方の上にある、多様性の価値と、天上天下唯我独尊(一人一人の命が尊いこと)の重要性を説いた黄金律である。例えばその中から、『蕭何の武功』について考えてみよう。ある日の『PRESIDENT』にはこうあった。

蕭何の武功

古代中国の大帝国、『漢』の高祖となった『劉邦(りゅうほう)』の天下取りを助けた三羽ガラスは、軍師の張良(ちょうりょう)、勇将の韓信(かんしん)、そして蕭何(しょうか)である。彼らの職務を現代風にいえば、張良はさしずめ企画室長で、韓信は営業部長、蕭何は総務部長であろう。劉邦は皇帝の位について、論功行賞を行ったとき、『最高の功績は蕭何にあり』とした。これにたいして功臣たちは一斉に不満を表明した。

 

組織

 

ある者は、『私たちは戦場に出て体を張って闘ってきました。そうやって城を落とし、敵を倒したからこそ、天下を平定できたのではないでしょうか。それにひきかえ、蕭何は一度も戦場にでたことがなく、城を一つも落としたことがない。敵将の首を取ったこともない。それが私たちより功績があるとはどういうことでしょうか。』と言い、またある者は、『私たちは知略を尽くして敵を攻め落とす方法を考えました。戦争に勝てたのは私たちの戦略があってからこそ』

 

と言った。つまり、営業の人間は『汗水たらして駆けずり回り、売上を上げたからこそ、会社が発展したのだ』と言い、企画の人間は『企業戦略を策定し、宣伝も考え、会社の持つ戦力を100%以上に働かせたからこそ、会社の発展があったのだ』と主張したわけである。それにひきかえ総務の人間は何をしていたのだ、会社の中に座っているだけで、何の利益も生み出していないじゃないか、という言い分である。

 

そういわれれば総務担当の人間はこれといった大きな手柄はない。得意先の開拓をしたわけでもないし、営業キャンペーンを指揮したわけでもないし、新商品を開発したわけでもない。それでは何の仕事もしていないのかといえば、そんなことはない裏方で目立たないけれども、営業や企画の社員たちが存分に働けるように、職場環境を整え、さまざまな雑用をしているのである。

 

組織

 

劉邦が、『蕭何に最大の功績あり』としたのは、この『裏方の地味な仕事』が天下平定になくてはならないものだったことを知っていたからである。
劉邦は、ライバル項羽(こうう)と足かけ五年の戦いの末、勝利を握ったが、初めのころは連戦連敗だった。ところが、それでも屈することなく闘い続けているうちに、流れが変わり、ついには項羽を破ることができたのである。この大逆転を呼び込んだのは、負け続けながらも弱体化せずに挑戦し続けたからである。そして、劉邦が不死鳥のように挑戦し続けられたのは、後方から蕭何が絶えず兵員と物資を補給していたからである。

 

この蕭何の補給のおかげで、劉邦は戦闘に敗れても破れても、態勢を立て直して項羽に挑むことができたのだ。いかなる勇将、猛将も、またいかなる戦略家たちも、蕭何の途切れることのない補給なしには大きな功績を上げることができなかったわけである。営業や企画、そして開発の仕事は華々しい成果が上がるので、傍目には目立つが、それだけが企業を支える仕事ではない。その陰で、キチンと帳簿をつけたり、必要な人員、必要な資金、必要な物資を調達することもまた、企業にとっては重要な仕事なのである。こういう裏方で、地味ではあるけれども、コツコツと仕事をしていくことも、高い評価を得る要因となろう。目立たない仕事であるけれども、腐らずにコツコツやれる人間は、出世の階段を着実にあがっているのである。

 

ここで言う塵は『蕭何』、あるいは蕭何が行った地道な作業であり、太陽が『劉邦』、あるいは劉邦が当てたスポットライトだ。どんなものでもスポットライトを当てれば光り輝く、ゲーテの言葉はそういう意味でもある。また同様に、『未だに正当に評価されていない人間』への応援でもある。例えばエジソンは小学校をたったの3か月で退校させられている。『うつけ者』の烙印を押されたのだ。だが、そんなエジソンを、母親だけは信じた。そして、母親は家の地下に実験室を作り、思う存分彼に実験をやらせたのだ。

 

 

ここで言う塵は『エジソン』、あるいはエジソンが行った奇行であり、ここで言う太陽は『母親』、あるいは母親がエジソンに対して向けた愛情である。つまり、今、不遇の状況に陥っている人がいるなら、屈してはならない。それはただ、『太陽』が当たらない場所にいるだけだからだ。もちろん、『太陽任せ』にしているような『アウトサイド・イン』的な発想をする主体性のない人間はダメだが、そうでない主体的な人間は、いつか必ず日の目を見る。そのまま突き進め。

 

 

 

MEMO

※これは運営者独自の見解です。一つの参考として解釈し、言葉と向き合い内省し、名言を自分のものにしましょう。

 

 

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