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考察
アンティステネスは言う。
嫉妬はまるで、綺麗な水の状態を汚染する、カビかなにかの、悪い菌である。
キリスト教の7つの大罪にも、
- 傲慢
- 強欲
- 怠惰
- 憤怒
- 暴食
- 色欲
- 嫉妬
この『嫉妬』はある。しかし妬み、嫉む気持ちに心を蝕まれる人は、自分の心が澱んでしまっていることを、うっすらと理解している。だが、止められないのだ。彼、彼女ら曰く、『それだけ愛している』のである。
しかし、キリストの言葉の超訳として書いたこの記事を見てどう思うかだ。
『愛している』なら『嫉妬していい』ということは、
と奇声を発して殺人をする、ストーカー殺人が肯定されることになるが、それでいいだろうか。『嫉妬は罪』である。ハッキリとそう認識しなければならない。
また、『嫉妬』を違う角度から見てみる。異性の話ではなく、同性も含めた範囲に広げた話だ。例えば、以下の2つの黄金律を見て考えてみる。
『この世には、自分にしか歩けない道がある。その道を歩くのが人生だ。』
他と違うことは誇り。自分にしか歩けない道がある。それを考えただけでも、
あの人のようになりたいなあ
あの人だけ輝いていてずるいなあ
などという『嫉妬』の心は消えてなくなるというものである。しかし、この世から嫉妬する人間が消えてなくなることはないだろう。はるか数千年前から今に至るまで何一つ変わらない事実だ。もし人の寿命が数億年だったらまた話は変わっているだろう。しかしもって100年だ。これらの事実に気づき、知性を積み上げたころには人は命を落とし、そして『未熟な新しい命』が生まれ続ける。
『新陳代謝』とは、古くなって用済みになったものを捨て、新しく新鮮なものを取り入れるという意味。あらゆる生命は新陳代謝をしている。だからこそ『進化』できているのだ。
ダーウィンは言った。
強者生存ではなく、適者生存。この地球を生き延びるために必要なのは、『古くなって凝り固まった知者』でも『強者』でもなく、『適者』ということになる。だが、『強者=適者』の図式はたしかに首をかしげるが、『知者=適者』の図式なら理にかなっている。しかし、生命の新陳代謝とは、常に新しい命に可能性を見出すようだ。そう考えると『7つの大罪』にあるような嫉妬も含めた悪しき感情は、人間が人間であるための『必要な要素』なのかもしれない。黒い色をあえて用意することで白が際立つように、人は、これらの悪しき感情を支配し、その命の尊さを思い知ることができるようにつくられているのかもしれない。
※これは運営者独自の見解です。一つの参考として解釈し、言葉と向き合い内省し、名言を自分のものにしましょう。
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