名言と真剣に向き合って、偉人の知恵を自分のものにしよう!
しかしそれは曲解であり、これは『自業自得ではない貧困は、恥ではない』ということだ。『自業自得の貧困は、立派な恥』なのである。
イギリスの探検家、ラポックがこう言っている。
そういうことなのだ。このことに関しては、コツェブーはもう少し深い階層に想像力を潜らせることが出来た。もっとも、冗談混じりに言っていたかもしれないので、揚げ足を取る様な真似はしない方がいいだろう。また、この言葉を通して浮かんでくるのは、ニーチェが提唱した『ルサンチマン』だ。ルサンチマンとは、貧困者や社会的に弱い立場にいる人間が、その真逆の立場にいる強い人間に対し、嫉妬し、あるいは恨んでしまっている感情のこと。
ニーチェはドイツ人だから『ルサンチマン』などという言葉になっているが、日本人は『嫉妬、憎悪』などというイメージでとらえていれば問題ない。ただし、
貧民→富豪
弱者→強者
という方向性になる。下から上に見上げるようなイメージだ。格差をつけられていて、その『下』にいる人々が、自分達の人生を正当化するために、つまり、このルサンチマンの感情に支配され、
と主張する。その考え方をまとめたものが、『キリスト教』であるとニーチェは言っている。だが、ニーチェは、
と言う。『支配されているからこそ、わざわざそれを正当化しようと躍起になるのだ。』と言うわけだ。そうではなく、『唯一無二のこの命の価値を知り、自分にしか生きれない人生を生きろ。』と主張する。つまりコツェブーの、
『「貧困は恥ではない」というのは、すべての人間が口にしながら、誰一人、心では納得していない諺である。』
という言葉は、この世界一数が多い『キリスト教徒』の『清貧』という考え方について、その考え方が生まれたそもそもの原因について、再考させる言葉でもある。ルサンチマン自体が『納得いっていない』感情だし、ルサンチマンを解消しようとして発想した『清貧』という思想も、『貧困に納得いかなかった現実』があったからこそ生まれたものなのだ、と考えることもできる。そう考えると、この言葉は少し深みが増してくる。
※これは運営者独自の見解です。一つの参考として解釈し、言葉と向き合い内省し、名言を自分のものにしましょう。
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