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サン・テグジュペリ『人間であるとは、まさに責任を持つことだ。自分には関係がないような悲惨を前にして、恥を知ることだ。』

名言と真剣に向き合って、偉人の知恵を自分のものにしよう!

ふむ…。

運営者

考察

自分の目の前で、今まさに事故死しようとする子供がいる。自分の見ているテレビの向こうで、今まさに事件に巻き込まれて死に直面している被害者がいる。さて、我々人間は彼らに対して、何をどうすることが最善なのだろうか。

 

モンテーニュは言った。

 

死ねばいいのだろうか。あるいは、見て見ぬフリをして、自分の命と、家にいる最愛の家族の幸せを願えばいいのだろうか。『これからの「正義」の話をしよう』では、このようなテーマについて思慮を深く潜らされることになる。

『暴走する路面電車』『これからの「正義」の話をしよう(P32)』

あなたは路面電車の運転士で、時速60マイル(約96キロ)で疾走している。前方を見ると、5人の作業員が工具を手に路線上に立っている。電車を止めようとするのだが、できない。ブレーキがきかないのだ。顔が真っ白になる。5人の作業員をはねれば、全員が死ぬとわかっているからだ。(はっきりそうわかっているものとする。)

ふと、右側へとそれる待避線が目に入る。そこにも作業員がいる。だが、1人だけだ。路面電車を待避線に向ければ、一人の作業員は死ぬが、5人は助けられることに気づく。どうすべきだろうか。ほとんどの人はこう言うだろう。

『待避線に入れ!何の罪もない1人の人を殺すのは悲劇だが、5人を殺すよりはましだ』

5人の命を救う為に1人を犠牲にするのは、正しい行為の様に思える

 

さて、もう一つ別の物語を考えてみよう。今度は、あなたは運転手ではなく傍観者で、線路を見下ろす橋の上に立っている(今回は待避線はない。)線路上を路面電車が走ってくる。前方には作業員が五人いる。ここでも、ブレーキはきかない。路面電車はまさに五人をはねる寸前だ。大参事を防ぐ手立ては見つからない。ーその時、隣にとても太った男がいるのに気が付く。あなたはその男を端から突き落とし、疾走してくる路面電車の良く手を阻むことが出来る。その男は死ぬだろう。だが、五人の作業員は助かる(あなたは自分で飛び降りることも考えるが、小柄過ぎて電車を止められないことが分かっている。)

その太った男を線路上に突き落とすのは正しい行為だろうか?ほとんどの人はこう言うだろう。

『もちろん正しくない。その男を突き落すのは完全な間違いだ。』

誰かを橋から突き落として確実な死に至らしめるのは、五人の命を救う為であっても、実に恐ろしい行為のように思える。しかし、だとすればある道徳的な難題が持ち上がることになる。最初の事例では正しいと思えた原理(五人を救うために一人を犠牲にする)が二つ目の事例では間違っているように見えるのはなぜだろうか?

 

 

どうすればいいのか。どう行動することが最善なのか。一つだけ言えることは、それを見て見ぬフリをして、何も感じずに生きながらえる者の一生は、あまり『人生』には見えないということだ。

 

 

MEMO

※これは運営者独自の見解です。一つの参考として解釈し、言葉と向き合い内省し、名言を自分のものにしましょう。

 

 

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ヤコブセン『人は誰しも、一人で生き、一人で死ぬものである。』 ニューイングランドの諺『ある人が実際にどんな人であるかを知りたければ、その人がお金をなくした時にどう振舞うかに注目するがよい。』 谷崎潤一郎『人は健康になろうと思ったら、西洋流に強く明るく、積極的に生きることだ。食物であろうが、色欲であろうが、欲するままに精一杯貪ることだ。』

 

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