名言と真剣に向き合って、偉人の知恵を自分のものにしよう!
何とも作家らしい面白い言い回しである。そもそもお金の役割とは、
であるからして、事実、その通りのことをビアスは言ったのである。しかし、そうは言っても『それ』を理解している人が少ないのはどういうことだろうか。この言葉は、それを忘れて『麻痺』した浅はかな我々に対し、誰にでもわかるように、面白おかしいユニークな言い回しで警鐘を鳴らす、有能な作家の粋な計らいなのである。
存命中は知らない人がいなかったとされるアメリカの天才、バックミンスター・フラーの著書、『クリティカル・パス』にはこうある。
紀元前1500年ごろまでは、通貨はすべてウシ、ヒツジ、ヤギ、ブタで、それによって生命維持ができる富、実際に人が食べられる富ー生きた通貨であった。なかでも去勢ウシはとびぬけて大きな食用動物だったので、通貨としては一番価値が高かった。フェニキア人は交易のためにウシを運んでいたが、この大きな生き物は長い航海にははななだ厄介な代物でもあった。
(中略)交易のためにウシを運ぶ段階を経たフェニキア人は、紀元前1500年ごろ、まず鉄を一対一の雄ウシの角のように見える半円状に形づくった金属貨幣を作り出した(今日、多くの人はそれを腕輪と間違えている)。じきに交易商人は、以前訪れたことのない外国では、人々はウシとの交換交易時代を記憶していないので、したがって鉄でできたミニチュアの雄ウシの角は理解されないことに気づいた。金属が交易に用いられるのなら、人々との交易に好まれる他の種類の金属があった。銀、銅、そして金は簡単に重さを測ることができ、見た目の美しさが鉄製の雄ウシの角の象徴よりも好まれた。
この金属の鋳造貨幣はすぐに世界貿易計画に導入された。最初の硬貨にはフェニキア人の故国の支配者の肖像が刻まれていた。この鋳造貨幣への切り替えは、世界情勢のほとんどを支配していた権力機構集団が、都市国家の支配から兵站線の支配へ大きな転換と同時に起こった。
(中略)ウシから黄金へと世界的貿易手段が徐々に変わっていくと、世界をまたにかける海賊の跳梁をもたらした。海賊たちは小さいが小回りの利く船をつくり、大きな商船が二年にわたる東洋からの旅を終え、富を満載して故国に帰りつく直前を狙い、闇に紛れて乱入して船を乗っ取り、黄金を中心に略奪を行った。黄金を取り上げると、海賊たちはしばしば用済みの船を焼き払った。
最初にお金が出来た理由はなんだったのか。そこに目を向ければ、お金の価値というものがわかるだろう。
※これは運営者独自の見解です。一つの参考として解釈し、言葉と向き合い内省し、名言を自分のものにしましょう。
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