名言と真剣に向き合って、偉人の知恵を自分のものにしよう!
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考察
私が、公認会計士のキングスレイ・ウォードの言葉、
に書いた、『資産を横領して逃げた知人』についても、同じことが言えるだろう。私は、当時という渦中にあった時からすでにわかっていた。彼がなぜそういう行動を取ったかという心理が。『損の穴』を埋めようとしたのだ。彼は『知識、知恵』を生業にする人間だった。その人間が、死に物狂いで磨いてきた武器で挑んだ勝負で、負けた。
刃が刺さらなかったのだ。つまり、歯が立たなかった。最初はそういうつもりはなかったのだ。しかし、勝負をけしかけてしまい、返り討ちに合い、結果、アイデンティティ(自分の存在価値)を見失ってしまった。その『穴』を埋めるために、わずかばかりの資産を横領したのだ。それで『勝ち逃げ』に持っていきたかった。
私には色々な対処方法があったが、私は、人として最も高潔で、最も難しく、最も自分を誇れる形として、この問題を解決することを決意した。『赦し』たのだ。もし、私が本当に『知性で勝負に勝った』のであれば、私はそれぐらいのことが出来なければ、イカサマ師になる。赤ん坊がしてしまった不始末に激昂する親はいるだろうか。そう考えると、私の方こそ、心を強く持たなければならない、ワンシーンだったのだ。
『人間には、裏切ってやろうとたくらんだ裏切りより、心弱きがゆえの裏切りのほうが多いのだ。』
またこういうこともあった。いや、よくある。多々ある。私の身の回りには、常にこういうことがある。私は普段、自分の本性を全てさらけ出さない主義だ。だから恩師からはよく『宝の持ち腐れ』だとか、『君の潜在能力が見たい』と言われたものだった。
しかし私は『誇示』と『主張』の境目がいまだにハッキリ見えておらず、それが誇示になるようであれば一歩引いてしまう考え方を持っているのである。私が子供のころからあこがれていたのは、『普段は実力を隠しているが、いざとなったらとてつもない力を発揮して人を驚かせる』という人間のモデルだ。それがいまだに尾を引いて、私という人格を形成しているのである。
しかし、それがゆえにやはり普段は、私を誤解する人が後を絶たない。人は見た目で判断し、自分の目で見てきた世界がこの世のすべてだと思っている。思慮深い人間は違うが、思慮浅い人間が大多数を占め、自分のことで精いっぱいの人々に、一人の人間に対する理解の深さを求めること自体が、お門違いなのかもしれない。
そんなことから、私は『私のことをてなづけようとする人』を見ることは日常茶飯事である。わかりやすく数値で言うと、例えば私は普段、自分を抑えているから『レベル10』の人のふりをしている。そして、同じようなレベルの人、あるいは『レベル20』くらいのひとが私のことを『レベル10』だと見誤り、私の上に立とうとするのだ。
しかし実際には『レベル100』だとしたらどうだろうか。私が高いレベルの人間だと言っているのではなく、実際にそうだとしたらどうだろうかということだ。そこにあるのは滑稽な構図である。私からすれば見誤り、『上に立とうとした』時点で相手に落ち度があるということになるが、 しかしラ・ロシュフーコーの言う通りである。
『人間には、裏切ってやろうとたくらんだ裏切りより、心弱きがゆえの裏切りのほうが多いのだ。』
彼らは皆、弱き心を持っていた。その弱さが仇となり、良からぬことを画策し、それがうまくいかずに自滅したのだ。また、前にいた会社では、私の一つ上の上司だった人間が、私が独立したことを客観視し、そこの社長が絵をかいて私を『子会社』のような形で独立させたと勘違いし、
と意見をし、逆に降格されたということがあった。彼は私の元上司で、最初こそ私におびえていたのに、上司になって、自分の方が仕事で結果を出していたから自信がつき、過信に結びついてしまったのだ。
その独立は、完全に私一人でやったものだった。そこへその社長が案を出してきて、『Win-Win』の構図があったので一緒に仕事をしていただけだった。しかし、事情を知らないその他の人間は、無口で従順な私が急に会社を辞めて独立したものだから、良からぬことを考えたのだろう。
『私の実力ではない』と思ったのだ。人はとかく、人を『自分と同レベルか、あるいは格下か』と思い込んだり、あるいは『自分の目で見てきた世界がこの世のすべて』だと思い込むものである。
『人間には、裏切ってやろうとたくらんだ裏切りより、心弱きがゆえの裏切りのほうが多いのだ。』
彼らは皆弱き心を持っていた。それがゆえに、人の気持ちを逆撫でしたり、踏みにじるようなことをしてしまった。これが人間という生き物である。
※これは運営者独自の見解です。一つの参考として解釈し、言葉と向き合い内省し、名言を自分のものにしましょう。
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