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瀬戸内寂聴『バックボーンというのでしょうか、確固たる信念と哲学がなければ、本当に書きたいものは書けない。』

名言と真剣に向き合って、偉人の知恵を自分のものにしよう!

運営者

ふむ…。

考察

『持って生まれた才能だけでは、もはや文学の理想を究めることはできません。バックボーンというのでしょうか、確固たる信念と哲学がなければ、本当に書きたいものは書けない。何か、人間よりも大きな存在に助けてもらいたいという気持ちが非常に強くなったのです。』

 

物を書くときに、書いているのは確かに自分の身体で、指令を出しているのは脳なのだが、何かこう、それ以外の、違う魂を『通す』という印象を受けるときがある。例えば、『STRONG WORDS』の巻頭言として、ワンピースの著者、尾田栄一郎が言ってるのはこんな言葉だ。

『そもそもセリフというのはキャラクターが勝手に喋ってしまうものなんです。おめーが書いたんじゃねえかよって言われそうですが、少し違うんです。キャラクターというものは一人一人が作者の想像の中に生きている人間なんです。彼らは僕が生活の中で蓄積した言葉を自由に持ち出し、勝手に喋り始めます。変な口癖など特にそう。僕は年寄りでも女でもないのに僕とは全く違う人格者たちは好きなことを喋り始める。だから、セリフというものは紛れもない『彼ら』の言葉なのです。』

 

こんな考え方が、非常にわかりやすい。ここで瀬戸内寂聴が言う『人間よりも大きな存在』も、『確固たる信念と哲学』も、同じようなことだ。自分以外の何か、ということなのである。

 

ここで言う『自分』とは、『自我』のようなものである。つまり、『執着する価値のない存在』だ。これを『自分』とすることで、自分がとても謙虚な心を手に入れられることが出来る。そして、『人間よりも大きな存在』とか、『確固たる信念と哲学』等と言う事で、更に謙虚な心を手に入れられることが出来るのだ。

 

自分の力だけで何もかも思い通りにしてやろう、

 

という傲慢不遜な態度が戒められるのである。『通す』、『持ち出す』、『借りる』、『勝手に喋る』、『助けてもらう』。こんな『他力』的な発想を自分のものにしたとき、手は、勝手に動いている。他の芸術品も同じだろうか。

 

 

 

MEMO

※これは運営者独自の見解です。一つの参考として解釈し、言葉と向き合い内省し、名言を自分のものにしましょう。

 

 

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