儒教の始祖 孔子(画像)
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孔子の2000歳年下の王陽明が言った、『知行合一』。これは、『知っているだけで、行動に移せないのであればそれは、知らないと等しい』という意味である。孔子はいつも自分で考えて思慮にふけ、それで解決策を導き出すような思慮深い人間だった。しかし、それにはやはり限界があった。外から『学ぶ』ことには、及ばないことを知るのだ。
確かに自分と向き合う思慮の時間は、とても重要だ。いやむしろ、どちらかといえばその時間の方が重要だと言っていいだろう。自分の心に深く潜って内省し、自分が何のために生まれてきたのか、何をして返してこれたのかを考える。どこでわだかまりを覚えたか。何を犠牲にして、どれだけ迷惑をかけたか。残りの人生で何が出来るか。どれだけのことを成し遂げられるか。死と向き合い、人生と向き合い、人生を更に生きる為にその時間は、極めて重要。むしろ、避けて通れない。
しかし、それだけではやはり限界がある。まずその時間を確保した上で、次はやはり外部から『学ぶ』ことが必要になってくる。さしずめ内省は『重要』、学ぶことは『必要』ということだ。それに王陽明の言う通り、知っているだけでは知識があるとは言えない。自分一人で達観しても、それは独りよがりになりかねない。従って、積極的に外部要因と接触していき、切磋琢磨していく必要があるのだ。内部で創り上げた意志を、外部と切磋琢磨していく。この考え方が、人をどこまでも向上させるのだ。
子曰わく、学びて思わざればすなわちくらし、思いて学ばざればすなわち殆し。