儒教の始祖 孔子(画像)
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例えば3.11の件で日本を心理的、経済的にパニックにさせないよう、何らかの隠蔽がされたのだとしたら、それは本当に正しい判断だったのだろうか。
国民や世界の人々を心底から安心させたければ、代わりのいない天皇一族でもない、国のトップである総理大臣は、身の保身を考えず、自らの命を費やす選択肢を取ることもできたはずだ。家族や友人の反対を押し切ってでも、やる意義はあったはずだ。だが、称賛されたのは『Fukushima50』と呼ばれる、東電の社員や関係者たちだった。
彼らは、決死の覚悟で高濃度の放射能を浴びながらの作業を志願した男たちである。KAMIKAZE(カミカゼ)と呼ばれた彼らの魂に、世界中の人々は、『サムライ』の面影を見た。人として、そして指導者として生きる意義をなんとする。人に、国民に言うことを聞かせようと思ったら、まず自分の身を正さなければならない。そうすればおのずと、国民はその潔さを、誠実さを、品性を称賛するだろう。『北風と太陽』である。
子曰く、いやしくもその身を正しくせば、政に従うにおいて何かあらん。その身を正しくすること能わざれば、人を正しくすることを如何とせん。