儒教の始祖 孔子(画像)
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内省
孔子は、
『君子は仕え易くして悦ばしめ難し。小人は仕え難くして悦ばしめ易し。』
と言っている。つまり、『良いリーダーは仕え易いが、喜ばせるのは難しい。逆に、馬鹿な上司は仕えるのは難しいが、喜ばせるのは簡単だ。』ということだ。
馬鹿なリーダーの定義とは、往々にして、
- 見栄
- 体裁
- 外聞
- 地位
- 金
- 権力
- 名誉
に支配されている人間だ。そういう人間は、自己承認欲求が強いため、おだてれば簡単に機嫌が良くなる。それはつまり、部下を含めた周りの人間が、『自分の計画を実行させるために必要なコマ』であり、『自分という御輿を担がせるための牢働者』だと考えている証拠だ。そういう上司の下に仕えたら最後、相手の機嫌を損ねないよう、いつでもビクビクし、彼と接するたびにいちいち余計なストレスを負うことになるだろう。
逆に良いリーダーの定義とは、往々にして、
- 自主
- 自律
- 責任
- 覚悟
- 使命
- 理念
- 信念
を持った人間だ。冷静沈着に、戦略的に、長期的な計画を遂行する覚悟を持っていて、適材適所にリソース(ヒト、モノ、カネ)を投資、あるいは配置させる。同じ『コマ』でも、『歩』から『金』へと、きちんと『昇華』させる。決して牢働者にはさせない。彼らが部下になってほしいと願う姿は、朗働者だ。
そしてもちろん、彼らは『おだてられる』のが嫌いである。社交辞令が嫌いなのだ。無知で無力であるのをひた隠そうとするそれらの行為に『虚しさ』、そして、きれいごとを言う偽善者になることに、『恥』を覚えている。だから彼らの部下が、本物志向の彼らを真に喜ばせるのは容易ではない。二流以下が思いつくような処世術は、彼らには通用しないのだ。
私も今まで、『馬鹿な上司』と『良きリーダー』の二通りを見てきた。どちらの下にいるときが自分の魂が満たされていたかは言うまでもない。『楽な人生』を考えていたときの上司は、愚かな人間だった。だが、『楽しい人生』を考えていたときの教師は、今も私の恩師である。
参照文献
子曰く、君子は事え易くして説べしめ難し。
関連する『黄金律』
『この世に価値のない人間などいない。いるのは価値がわからない人間だけだ。』