儒教の始祖 孔子(画像)
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君主は君主、父親は父親、子供は子供、それぞれがその役割を十分に理解し、行動すれば、君主を見て父親が責任を果たす男になり、父親を見て育った子供が、いずれ良き父親となる。そうすれば世の中は、自然とよく治まるようになっているのだ。しかし、それが未来永劫、生まれてくる全ての人間が、出来るわけではない。政治家は汚職に手を出し、父親は教育を放棄し、子供は人生の意義を見失う。そういうことは、往々にしてよくあることである。それが、この世の現状だ。
孔子は『儒教の始祖』としているが、実際は『論語』こそが孔子の教えであり、『儒教』とは、孔子の子孫たちが代々と受け継ぐ中で作り上げたもので、それは、本来の孔子の教えから歪曲されているのだという。後述したような人間が出てくるようになってしまったのも、しっかりとした『教育』が施されなかったからなのかもしれない。
難しくもなんともない。人として越権行為をしてはならないことは、この壮大な宇宙規模の中のちっぽけな人類としてこの世に生を受け、同じ地球に生まれた、同じ種族の仲間であり、人類みな平等の命という考えに達すれば、歪曲した教育は生まれないはずだ。皆で協力して生きることが答えだと、少し考えればわかるはずである。
そういう意味で孔子は、そういう極めて当たり前の真実から目を逸らさず、斜に構えず、真正面から受け止める勇気があり、実に人間を突き詰められていて、四聖の称号にふさわしいのである。
斉の景公、政を孔子に問う。孔子対えて曰く、君君たり、臣臣たり、父父たり、子子たり。