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ノーランド『そうやって排除してきたのか…”進歩”を!』

人間は皆、変化を恐れる。人間全体で考えても、改革派よりも保守派の方が圧倒的に多い。それは、原始時代、生きることがやっとの時代に、『ただただ生き抜く』ということが絶対的に植えつけられた、名残なのかもしれない。だが、他の動物と違い、人間が地球のリーダーになったのは、そんな”一線”を越える決断をしたからだ。

 

ただ生きて死ぬ?それだけではこの儚い運命の、なすがままだ。ただ生きて、なすがままに死ぬというのはあまりにも無力だ。人間は、知恵を振り絞り、”意地”を見せつけ、 “意志”を遺し、この”無意味”な人生に”意義”を見出した。宇宙に誇る世界遺産、日々進化させるテクノロジー、多くの人間を支えるバイブルや信仰、過去の偉人たちの幾多の改革によって、今のこの住みよい世界が創られてきたのだ。”烏合の衆”とは、読んで字のごとく、『規律も統一もなく集まった群衆』のことを指す。

 

ある日私は、10年も付き合った仲間10数人へ、一冊の小冊子を書いて渡した。私は、共通の目的も、向上心もなく、ただただその場の欲望を埋め合うだけの、烏合の衆になり下がりつつある仲間を、見て見ぬふりはできなかったのだ。だが彼らは、それを拒み、理解しなかった。”進歩”を、恐れたのだ。そして彼らは長年彼らに貢献し続け、主導権を渡していた私を、今度は『自分たちの今の生活を脅かす敵』と定めた。

 

失望して彼らと離別した私が一年後、彼らの一人と話す機会があった。彼は言った。

『お前、自分が他の奴らとは違うとか、そう思ってんじゃねえの?なあ、答えろよ?』

 

私にそんな口をきく人間ではなかった彼が、そうして執拗に私を責め立てたのだ。私は決して人前で涙を流さないと固く誓って生きてきたが、その時ばかりは、あふれる涙をこらえられなかった。自分が今まで仲間に対してやったきたことを、全て闇に葬られたからだ。

 

彼を力でねじ伏せるのは簡単だが、それをやってしまってはいけない。だが、彼の言う言葉は、理不尽だった。それをただ、聞くしかない。反論しても、聞く耳を持たない。私は彼に、心の底から失望したのだ。そしてそれだけ、仲間のことを大事に思っていたということなのだ。向上心を持って残りの人生を格上げして、切磋琢磨して水準を上げ、”ピーターパンシンドローム同士の正当化”ではなく、本当に”他に誇れる”仲間になりたいと願った私は、それを求めた瞬間に、集団に居場所がなくなったのだ。

 

つまりそれは、私がその集団に居場所を求めるのであれば、その理想を求めず、自分を偽り相手に合わせ、自分の人生を彼らの為に犠牲にしなければならないということだった。だが、同じ理由で、クリスチャンである親の信仰に従わなかった私が、その決断をするわけがなかった。

 

『そうやって排除してきたのか…全て…!!微々たるも重要な…!”進歩”を!!』

 

彼らはいつか気づく勇気が持てるのだろうか。仲間に本を書いて渡すような人間を、排除してしまったことの意味を。

 

 

Vアニメ「ワンピース」15周年記念!15の名場面で綴る感涙PV

※画像は以下の参考文献から引用しています。

 

一言

この記事は2009年に書いたものです。とても未熟な時期に書いたものなので、いずれまた修正いたします。またこの記事は運営者のワンピースに対するリスペクトの想いから書いていますが、もしこの画像の著作権が問題になる場合は、画像をすぐに削除いたします。