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フランキー『──だけどトムさん……おれの目標はやっぱりあんただから…!!!』

親に捨てられた子供は、人生をどう生きればいいのだろうか。人間の親がいなくて、オオカミに育てられた子供は、人間として数えないのだろうか。”刷り込み”とは、親が、意識、無意識関係なく、子供に植え込む概念を示す。コーヒーが好きか紅茶が好きか、大体の人間が、幼少の頃見た親の光景を”刷り込まれ”ていて、無意識に親の真似をするという。そう考えたら、親の責任は、とてつもなく重い。子供に、物ごころがつこうがつかまいが、親は、子供の人格、人生に、大きな影響を与えるのである。

 

“パラダイム”とは、例えるなら”ナビ”のことである。渋谷にインプットされたナビは、池袋を目指しても、渋谷へ行こうとする。つまり、親は子供に、どういうパラダイム(価値観、考え方)を植えつけるのか。これを間違ってしまったら、後々当人は、パラダイム転換を余儀なくされることになり、それは、容易にできることではない。我々は親となり、その子供に、 “命を賭して、守りぬきたい”と思ってもらえるような、パラダイムを植えつけることができるだろうか。

 

『転換なんかする必要無い!』と思ってもらえるような、模範の背中を見せることが出来るだろうか。例えオオカミに育てられた人間の子供でも、命を懸けて守ろうとする、彼にしか理解らない育ての親の愛情や信念を、一体この世の、誰が邪魔することが出来るのだろうか。

 

『行かせやしねぇ!!! トムさんを返せ!!!』

『トムさん……おれはもう船なんか造りたくねぇ……!!本当に大切な人達を傷つけた船をおれは愛せねぇ……!!

──だけどトムさん……おれの目標はやっぱりあんただから…!!帰ってきてまた教えてほしいんだ!!!おれもいつか”夢の船”を造りてぇから…!!世界の果ての未知の波でも…胸をはって乗り越えていく……!!”夢の船”を』

 

親の教育は子供にとって、至極、重要である。

『三流は金を遺す。二流は事業を遺す。一流は人を遺す。』

 

“パラダイム”こそは、財産よりも崇高な、遺せる資産である。この『STRONG WORD』は、誰も知らない場所で、人の誤解を背負って、命を懸けて親と自分の信念を守った、粋で、真に勇気のある男の物語。実質、”人間”としてのフランキーの、最後のシーン。私の大好きなシーンの一つである。

 

byイプセン

 

 

Vアニメ「ワンピース」15周年記念!15の名場面で綴る感涙PV

※画像は以下の参考文献から引用しています。

 

一言

この記事は2009年に書いたものです。とても未熟な時期に書いたものなので、いずれまた修正いたします。またこの記事は運営者のワンピースに対するリスペクトの想いから書いていますが、もしこの画像の著作権が問題になる場合は、画像をすぐに削除いたします。