『負け犬は正義を語れねぇ…!!!ここはそういう海だぜ…!!!てめぇらは基地へ帰ってせいぜい正義の”話し合い”でもやってろ…!!!』
“生きる資格”があるのは、『強者』ではない。『適者』だ。だが、『真理』と『現実』は、必ずしも一致しない。短絡的にこの世界を見た人間が、まだまだ『弱肉強食』、『強者生存』だと考えてしまうほどの、深刻な現実は在る。生きているのが、『強者』であり、『弱者』が力尽きるという深刻な現実が。
生まれてから当たり前のようにゲーム機があった世代である私は、人生をゲームに例えることの倫理を慎重に考えた上でこう思う。例えば、『真理』というものは、『最高のクリアの仕方』を指し示すものである。これに従って人生を生きたら、人間関係、健康、お金、愛、食事、信頼、知性等の、生きていく上で必要な様々なステータスを十分に満たす事ができ、悔いのない人生を生きることが出来る。
だが、ゲームのプレイヤーというのは千差万別。説明書を読まずに最速でプレイする人も、途中で投げ出す人も、裏技を使ってやりたい放題やる人も、タブー行為をひたすらし続ける人もいる。そう考えたら、『真理』に沿うような、最高のプレイをする人は、なかなかいないのだ。ゲーム機初期の、『ゲームウォッチ』程度のソフトであれば、バグもなにもなく、やることに制限があるから皆、同じようなプレイを強いられるが、例えば現在、PS3の『GTAシリーズ』では、ストーリーそっちのけで通行人を叩き殺すことも、車を盗んで轢き殺す事も、自由にやっていいことになっていて、自由度の高い『GTA』になると、もうプレイヤーは、ストーリーよりもそれ以外の遊び方に夢中になっているのが現実だ。
そして奇しくもこのGTAは、エンターテインメント業界の売上の、ギネス記録を持っている。あの、ハリー・ポッターシリーズの最終巻、『ハリー・ポッターと死の秘宝』を大きく上回り、1週間で5億ドルもの売上を上げたのだ。人々の本能には、”5つのF”が植えついている。
だから人は、脳が発達し、理性が育たなければ、これらの欲求に支配され、たちまち野獣化してしまうのだ。ゲームの世界ではそれをいくら暴走させても問題にならない。だから人は、現実世界よりもはるかに高い確率で、ゲームの世界で暴走する。『GTA』のギネス記録の背景にある人間心理とは、人間自体の、本能なのだ。だが、確率が低いだけで、現実世界でも暴走する人間はいるのだ。
それは、私はこの世の、『バグ』だと思う。バグであり、故障であり、歪みであり、不良だと思う。つまり、この世には『バグ』もあり、プログラマーの手が行き届かない場所もあり、『真理』に沿って生きなくてもいい自由を与えられていて、どんな宗教、どんな思想をもって生きていくのも許されるが、それでも、決して間違えてはいけないのである。答えは、『真理』にあるということを。そして、”生きる資格”があるのは、『適者』だということを。この世に『バグ』が起きているのは、この世が自由だからだ。
『バグ』は虚しい。何を隠そう、私もその『GTA』のプレイヤーの一人だ。そしていつも必ず思うのは、(反れる方が、楽だ)ということ。ゲームの中で倫理を守り、ストーリー通りにクリアする。これが一番、難しい。ストーリーから反れて、やりたい放題やっていた方が、何も気にする必要もなく、とても楽だ。だが、どこか虚しい。みるみるうちに、心が闇に侵され、荒んでいく。ストーリーを真正面からクリアした時、私は思った。
(まさか、GTAでここまでの感慨深さを覚えるとは思わなかった。)
こうした”感動”は、道に反れていたら味わえなかった。道を反れる事が出来る、途中で投げ出す事も出来る、ストーリーを飛ばす事も出来る中、挫けず、真正面から向き合って、正々堂々とクリアしなければ味わえなかった。人生の最高のスパイスである、”感動”を味わえない人生なんて、生きていて、虚しい。『バグ』の中に生きる人間は皆、 “本能の強い力”に支配されストーリー(真理)から知らぬ間に逸脱し、ゴールもない、感動もない、空虚で歪曲したシナリオの一部として生きる、哀しく、虚しく、儚い存在なのだ。
もし、今自分が『バグ』の中にいると自覚する人。自分にプライド(誇り、矜持)があると思うなら、今すぐ自分で人生の軌道修正をするべきだ。今からでも十分、間に合う。そして同時に、今いる場所からあと一歩道を踏み外したら、たった一度しかない人生に悔いを残す事になってしまうだろう。そう。我々が生きているのは、”やり直しのきくゲーム”ではない。”たった一度の人生”なのだ。
Vアニメ「ワンピース」15周年記念!15の名場面で綴る感涙PV
※画像は以下の参考文献から引用しています。
この記事は2009年に書いたものです。とても未熟な時期に書いたものなので、いずれまた修正いたします。またこの記事は運営者のワンピースに対するリスペクトの想いから書いていますが、もしこの画像の著作権が問題になる場合は、画像をすぐに削除いたします。