地震準備
読売新聞 2月21日(火)3時14分配信
首都直下で起こる東京湾北部地震で、これまで想定していなかった震度7の揺れが都心部を襲う可能性があることが分かった。
文部科学省が進めてきた地下構造調査で、地震を起こすプレート(地球を覆う岩板)の境界が約10キロ浅くなる部分があると判明したため。国は新年度、被害想定と対策の見直しを始める。東京湾北部地震は、国の中央防災会議が18通りの発生領域を想定している首都直下地震の一つ。震源は陸のプレートと、その下に沈み込むフィリピン海プレートの境界で、規模はマグニチュード(M)7・3。同会議が2004年に公表した震度分布の最大震度は6強だった。しかし、大学や研究機関などが参加する文科省の研究チームが07~11年度、首都圏約300地点に地震計を設置し、地震波を解析した結果、東京湾北部のプレート境界の深さが、同会議の想定(30~40キロ)より約10キロ浅くなる部分があることが確認された。
後記:
前回記事にした通り、余震の想定マグニチュードは8へ、そして首都直下型も、東日本大震災と同じ震度7へ、警戒が引き上げられた。心構えは済んだだろうか。地震の準備とは、何をすればいいのか。
東日本大震災の時、私はジョギングトレーニングをして、ヘトヘトの状態で、
シャワーを浴びていた。だから、最初は気づかなかった。揺れも、(今日は結構疲れたかな…)と思い、足がふらついただけだと思った。
しかし様子が違った。
春も手前の寒い時期、全裸の状態で外へ出た私は、
目の前の棚の物を落ちないようにするか、
1m先にある倒れた冷蔵庫の処理をしようか、
奥で聞こえる割れた鏡の処理をしようか、
反対側にいる人間を助けようか、
お金を取ろうか、
携帯を取ろうか、
服を着ようか、
何をしようか、
決断までに時間がかかった。
常日頃から、決断の速さだけは誰にも負けない自負があるものだから、正直腹が立った。
ということで、ズバリ、地震の準備をするならば、
『地震が起きたら、まっすぐに向かう場所を決めておくこと』
である。
地震
↓
防災グッズをまとめたリュック
↓
携帯と充電器と財布
(どれも常に非常に備え、すぐ取れるようにしておく)
↓
避難場所
といった具合に、『取る行動』が決まっていれば、心強い。そして、必ず『買い溜め』をしておくことだ。『買い溜め』と『買い占め』は、意味が全然違う。
ダメなのは、『買い占め』であり、当時、『買い溜めはやめよう』とばかり報道されたが、誰ひとり、『買い溜め』と『買い占め』の違いを訂正する人間がいなかった。
絶妙にニュアンスが違う。
では、普段冷凍食品を『買い溜め』している人は?
ウォーターサーバーや冷蔵庫に、飲み物を『買い溜め』している人は?
カップラーメンやお菓子を、『買い溜め』している人は?
業者やレストラン、施設やホテルは?
焦っていたのかもしれないが、その違いをよく自分で見極めることも必要だ。
また、そういう判断力の低下も想定して、冷静な今のうちから、あらゆる対策をするのだ。
今から少しずつ防災リュックにアイテムを詰めていって、食品などで期限が過ぎたら食べ、また新しく少しずつ詰め、常にリュックを満パンにしておく。そして、『買い溜め』か『買い占め』になるかどうかは、『時期』も関係してくる。今、物が溢れているときにたくさん買って、とって置けば、『買い占め』にはならない。だが、その行動を、当日行ってしまえば、『買い占め』と言われるかもしれない。だから、今のうちから『買い溜め』をしておくことが重要なのだ。
大自然の天災から逃げることはできない。元々は、この家も、車も、町も、人間が勝手に作ったものだ。人間本位になり、思い上がってはいけない。私のブログのタイトルも、それを忘れないためにつけられているのだ。地震がきたら、エゴを捨て、自分の命を守ることだけを最優先するのだ。生きていればまた何度でもやり直せる。
by:一瀬雄治 (Yuji Ichise)
サルベージエンタープライズ株式会社代表取締役社長。
1983年、東京都生まれ。