成功の代償
『成功する人は、失敗する人がやりたがらないことをやる』
by EMグレイ
成功の代償は確かに『大きい』かもしれない。
私の周りにも、成功のために代償を払ったものを、悩む者が少なくない。
もっとも私は『成功』などという言葉が嫌いだが、
それはさておき、なぜ『大きい』のだろうか、考えてみよう。
成功している人が、自分の身の回りにどれくらいいるだろうか。
自分の身の回りにいる人間に、いつまでも同調して生きていては、
人生の間に自己実現ができないかもしれない。
自分の身の回りの人は、『模範の人生を送っている人』ではない。
自分の身の回りの人は、『たまたま自分の身の回りにいる人』なのである。
自分の信念を持ち、それを貫く人は、
実の親でさえ、家族でさえ、それに当てはまるということを知っている。
同調、追従ばかりしている人が、
どうして物事を成功させることができるだろうか。
もしそういう人が成功させたとしてもそれは 『主体的』ではなく、
その手柄の本人は別にいるだろう。
結局のところ、成功する人とは、『主体的』なのだ。
そういう『失敗する人』がやりたがらない、
やれないことをすることができる人が、
成功させることができる人間なのだ。
つまり、
親が模範的な人生を送っていなければ、親に歯向かう行動を取るだろう。
友人が人生で模範的な選択肢をとっていなければ、
そういう友人を失うことを恐れ、傷をなめ合って同調、追従するのではなく、
その友人と離別することになっても、助言する、あるいは距離を置くだろう。
恋人が模範的な考えを持っていなければ、その恋人を引っ張っていくべきだろう。
模範を示すべきだろう。
その人間の身の回りにどういう人がいるかで、
『成功のしやすさ』が変わってきてしまう。
成功しやすい環境とは、
こういうことが分かっている人間が周りを囲む環境であり、
成功しにくい環境とは、その成功の決意と共に、何らかの大きなリスク、
代償を払わなければ成功をつかみとれないという環境である。
だが、得てして『成功しやすい環境』が存在することの方が、珍しい。
つまり、
自分の目的を達成したいと本気で願うのであれば、
自分を信じ、強い信念を持ち、
その人生を貫くことにどんな代償も厭わないということを、
覚悟することが重要だ。
往々にして成功の代償が『大きい』理由がわかったはずだ。
『成功しやすい環境』が存在することが珍しいのだ。
つまり、成功したければ、『その環境を打破』しなければならない。
そのために、『代償』という名の、『環境革命』を起こす必要があるということなのだ。
しかし、
それは本当に『代償』なのだろうか。
私はそうは思わない。
私の目にはそういう人は、
一度しかない人生を『主体的』に生きようとした、
『勇者』のように映るのだ。
by:一瀬雄治 (Yuji Ichise)
サルベージエンタープライズ株式会社代表取締役社長。
1983年、東京都生まれ。