各民族のルーツに『神』が存在する理由は?わかりやすく簡潔に教えて!
仲間意識を強くするためです。
建国神話はどの民族にも見られます。
これは自分たちの祖先への敬意でもあり、『美化』でもあります。そうして民族の誇りを高め、ルーツを固めようというわけですね。それで、どの民族にも神話があり、自分たちをその神の子孫とし、自分の国を建てた祖先を神格化し、美化する。その美化した結果が『神話』となるわけです。
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『世界の神話 神話の生成と各地の神話。神々と英雄の活躍』にはこうある。
『さかのぼれば結局韓国人は檀君の子孫ということだ』『檀君の父は?』『桓雄だ』『桓雄の父は?』『もういいだろ!桓雄は天帝、つまり神の息子だ!だからわが民族は神の子孫なのだ!』『うわーすばらしい!』こうした建国神話はどの民族にも見られる。これは自分たちの祖先に建国の英雄の鎧を着せて美化し、民族の誇りを高め、ルーツを固めようという意図がある。それで、どの民族にも神話があり、自分たちを神の子孫とし、自分の国を建てた祖先を神格化し、美化する。
これは韓国人が書いた本だからルーツに『檀君(だんくん)』という名前が出ている。一度整理してみよう。
桓雄の子で、桓因の孫と記録されている。檀君は、西暦前2370年の旧暦5月2日の寅時に、父桓雄と母熊女棲梧の間で、現在の中国の延吉市の下天坪で誕生したとされる。
つまりこれは日本で言うところのこういうことだ。
アマテラスやスサノオ等多くの神の父神であり、神武天皇の7代先祖とされている。
他にも、ローマの始祖には『ロムルス『レムス』がいたり、世界中の民族のルーツにはこのように『神』が存在する。
事実私は下記の記事『『和』の国の秘密』にて、日本人であることの誇りについて書いている。
私は『まんまと』、人間(集団)心理に強い影響を受けてしまっているわけだ。それはつまり、
自分の存在は無意味ではない
自分の生まれそだった環境に誇りを持ちたい
このようなある種の帰属意識のことである。
ある集団に自分が属している、その集団の一員であるという意識のこと。
ただ、私の場合はその記事で『右傾化』について触れているのを見ればわかるように、天皇崇拝ではない。記事に書いたのはこうだ。
しかし戦争が終わり、昭和天皇から平成天皇になって、この国に『天皇崇拝の国』という印象を覚える人はどれだけいるでしょうか。『日本人の心底に天皇という黒幕(権力者)がいる』と思われていた時代から、今は『日本人の心底に天皇という平和のシンボル(権力者)がいる』ようになった。『過剰な天皇崇拝』から、『穏やかな天皇への尊敬』になったことで、日本は長所たる良い面を伸ばすことに集中でき、『和を重んじる』民族へと進化したのかもしれません。
それに、偏った思想を持った人間が下記のような記事を書くわけがないだろう。
ジミ・ヘンドリックスが言った言葉は真理である。
しかしまだまだ世界中の人々の根幹にあるのは、このような『人間心理に支配された偏った思想』である。つまり、自分たちの存在を正当化し、自分たちの命を無意味ではないと思い込もうとするあまり、いつの間にかその思想が『狭く、偏りのあるもの』になってしまい、国同士で争いを繰り広げてしまうのである。日本だけで考えても、
と、いくつもの問題を抱えているわけだ。中にはどちらか一方が完全に悪いものもあるかもしれないが、それぞれがそれぞれの主張をして自国(集団)を正当化するからこそ、争いは生まれる。そしてその根幹にあるのが『それぞれの神』なのである。もっとも、その神を顕在的に意識して崇拝しているわけではないかもしれないが、我々人間の『愛国心』や『アイデンティティ』のルーツに、このように神の存在があるのは確かなのである。
身分。身分証明。自分がどのような存在であるかということ。
だからこそそれぞれの集団は主体性を発揮し、そして1つの共同体となってまとまり、それと同時に『他の神』をルーツに持った集団とは、たまに衝突してしまうわけだ。つまりこういうことである。神は偉大だ。しかし、それを崇める人間が愚かなのである。
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