私も20代前後のときに、野菜ジュースを飲んでいる自分を少し誇らしく思っていた時期がある。そして仕事仲間の30~40代の男女にもある種の尊敬の目を向けられ、私の真似をして野菜ジュースを飲む人も現れたこともある。
だが実は、野菜ジュースを飲んでも大した栄養は得られないというのだ。『健康にいいものばかり食べていると早死にします』にはこうある。
野菜ジュースでは大した栄養は摂れない
野菜ジュースは、野菜をすりおろしたり、つぶしたりしてから汁を搾り取って作ります。このときに出る搾りかすに食物繊維やカルシウムが残ってしまいます。また、野菜ジュースを作るときの加熱殺菌でビタミンCは減少します。
野菜ジュースでは必要なビタミンの補給はできないし、食物繊維も十分な量の不溶性食物繊維は含まれていない。市販の野菜ジュースというものは、往々にして栄養があまり入っていないのだ。こういった加工食品は、製造工程で遠心分離機によってオイルと水に分けたりする作業により、栄養がそこで抜けてしまう。従って、これらの元の果物や野菜がいくら栄養価が高いとかヘルシーであっても、加工された食品にその栄養を期待することはできないのだ。
したがって、もし野菜ジュースを飲むなら『青汁』や『スムージー』を飲んだ方がよっぽど高い効果を得ることができる。
ただ、上記の記事に書いたように、スムージーに関しては、
という特徴や傾向がある。この要因によって虫歯になりやすくなるのだ。さらに、噛む力が弱くなることで口周りの筋肉が衰え、唾液の分泌量が低下しする。その両方の原因によって口臭が出るリスクが増えてしまうので注意が必要だ。つまり、
野菜ジュース⇒青汁orスムージー⇒野菜
という順番で、体に嬉しいのである。やはり野菜をそのまま食べるということが一番効果を得られる。というより、野菜ジュースを飲んでさも『野菜の栄養を摂っていて健康的』と考えるのは、とんだ勘違いになるのだ。当時の私と私の周りにいて、それに影響されたすべての人が、ここで言う『勘違いした人』ということになる。
だがこれはあくまでもタイトルにある通り『その辺に売っている野菜ジュース』の話だ。もしかしたらこの問題をクリアしている野菜ジュースがあるかもしれないし、いずれ技術の進化でこの問題をクリアできるかもしれない。
ちなみにこれはオリーブオイル等でも同じ考え方である。遠心分離機の際に栄養が抜けるため、オリーブオイルはただの油なのだ。しかし、母親にこの話をしても彼女はオリーブオイルを使い続けている。人は一度習慣化したものから抜け出すことはなかなかできない。それはまずバーナード・ショーがこう言ったように、
その習慣を『自分が作った』からであり、そしてもう一つは、『別にそれで体を著しく壊したことがないし、これからもなさそう』だからだ。
参考文献