なぜ天皇は『神』なのに『寿命で死ぬ』の?わかりやすく簡潔に教えて!
天王の祖先がイワ(岩)ではなく、コノハナ(木花)を嫁に選んだからです。
天王の一番最初の祖先は『イザナギ(男)』と『イザナミ女)』です。
イザナギの目から『天照大神』、鼻から『スサノオ』が生まれ、日本の神となります。アマテラスが高天原を、スサノオが海を治めるようになります。この天照大御神の孫にあたる『ホノニニギ』が、『三種の神器』を手に地上へ降り、コノハナ(木花)とイワ(岩)に会います。そしてホノニニギは、イワ(岩)ではなく、コノハナ(木花)を嫁にしました。
つまり『寿命が永遠の岩』ではなく『寿命の短い花』を選んだせいで、ホノニニギの子孫は神の身分でありながら、人と同じように死んでしまうようになったわけですね。
上記の記事で韓国神話、中国神話について考えてきたが、今回は日本の神話だ。
この記事を読んだ後に見た方がわかりやすいが、韓国人の祖先が『檀君』であれば、日本人の祖先は『天照大神』となる。
アマテラスやスサノオ等多くの神の父神であり、神武天皇の7代先祖とされている。
[天岩戸神話の天照大御神(春斎年昌画、明治20年(1887年))]
上記の記事でも書いたが、このようにしてやはり神話というのはとても『自由な発想』で作られている。兄弟で結婚するという時点ですでにおかしい。これは、ギリシャ神話等のその他の神話でも見られるシナリオだが、とにかく神話にあまり秩序を求めるのは無理があるという初期設定を理解しておくと、理解が早くなる。
とにかくこうして天照大御神は、イザナギの『目』から誕生したのである。この天照大御神の孫にあたるのが『ホノニニギ』だ。瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)とも言う。日本書紀に書かれているのは『天津彦彦火瓊瓊杵尊(あまつひこひこほのににぎのみこと)』とかいう長い名前なので、ここではもう『ホノニニギ』としよう。このホノニニギは、天照大御神から、人間の女を妻にして、日本を治めるように言われる。
ちなみにスサノオの方は、暴れん坊だったので天照大御神が怒って岩に姿を隠した。このようなことからも、天照大御神の方が力が上だったことがわかる。
つまり、祖母にあたる天照大御神は人間とは結婚していないので、このホノニニギが日本人の先祖ということになる。そして天皇が神なのに死んでしまう理由は、美しい美貌の木花を選んでしまったからだったようだ。
ちなみに『ワンピース』では、この『草薙の剣、八咫の鏡(やたのかがみ)、八尺瓊の勾玉(やさかりのまがたま)』という技を使う最強のキャラクターがいる。海軍大将『黄猿(ボルサリーノ)』である。ワンピースには『ワダツミ』という名前の海坊主も出てくるが、様々なマンガやゲーム等のフィクションで、このような名前を聞いたことがある人も多いだろう。
この天照大御神はと三種の神器は、今もまだ日本の『伊勢神宮』に祀られている。天皇に関する重要な行事を行う際は、必ずこのあたりのキーワードがニュースで流れるのを目にすることになる。
最初の天皇である神武天皇が生まれた経緯を見てみよう。
これが神武天皇が生まれた経緯だ。このようにして、現在の天皇へと命が繋がれていったのである。このような天皇神話を信じる宗教を『神道(しんとう)』と言う。
ちなみに開国した明治の時代に、日本は世界から『宗教の自由』を求めらた。
しかし日本は苦肉の策として『神道は宗教にあらず』という政府の公式見解を出した。そうすれば、キリスト教徒や仏教徒にも天皇崇拝を強要できると考えたのだ。まあ、このあたりの話に関しては以下の記事に書いたので、更に掘り下げたい人は見てもらうのが良いだろう。多くの今を生きる日本人も、天皇を尊重しておきながら、
自分たちは宗教をやっているのではない
と考えている人が大勢いるだろう。
私の祖母も30年以上クリスチャンとして教会に通っているはずなのに、ある政治家が天皇へ『一般人と同じような扱い』をしてしまい、つまり、そこにある境界線、一線を簡単に超えてしまった行為を受け、
と、半ばその政治家を見下し、『天皇と凡人との違いの何たるかがわかっていない』とでもいうかのようにテレビに向かって独り言を言うシーンがあったが、彼女こそ、自分がクリスチャンなのか、神道の教徒なのか、どちらかハッキリするべきだったワンシーンである。
しかしこのようにして、特に戦争という天皇の為に命を張った時代を潜り抜けた人間からしたら天皇への並々ならない思いがあるのだ。戦争が終わるとき、ラジオから天皇の声が聞こえたときは、人々は皆正座をして、それを聞いたのである。それはある種、外国の信仰者が、自身の神に対して想う信仰心や敬意と、何ら変わらないもの。この神話を信じるか信じないかは、あなた次第だ。
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