瞑想をすると寝つきが良くなり、睡眠の質も上がるってホント?
はい。
瞑想というのは心を整えるための精神コントロールです。これを使いこなすことができる人は睡眠の質を上げるどころではなく、人生に大きな恩恵を与えることができます。例えば瞑想までいかなくも『軽い内省』であっても効果はあり、一流経営者等になると、一日のどこかに必ず30分ほどそのような時間を設けて心を整える傾向があります。
先生
ハニワくん
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瞑想ってなに?
瞑想をすると頭がよくなります。…というのは、とても浅はかな言い回しです。そうい切れることこそが瞑想をすることで得られる境地です。本題に入る前に少し思考トレーニングをしましょう。
賢い人が使いこなす技
しかし、世の中には『頭がいい人』がいて、例えば『頭が10倍よくなる超睡眠脳の作り方』という本を書いている人がいます。この本の著者は間違いなく頭がいいと言えるでしょう。かなり複雑な知識を知り尽くしていて、それを使いこなしています。『人間力』がどれほどあるかはさておき、彼は頭がよく、高知能者であるということには変わりはありません。人間力があれば『偉人』になるんですけどね。そう簡単には偉人にはなれません。偉人というのは、エリートというだけではなれないのです。
- 東大卒
- 京大卒
- ハーバード大卒
- MIT大卒
- イェール大卒
このような肩書を持った人は間違いなく『天才』と呼びたくなるほどの『高知能者』ですが、『偉人』というのはまた別次元にいる存在なのです。しかし、そんな頭がいいはずの人が『頭が10倍よくなる超睡眠脳の作り方』などという言い回しをするのはどうでしょうか。そこでは今回のテーマにあるように、『瞑想をするのがいい』と推奨しています。つまり『瞑想すると頭がよくなる』と言っているわけです。
これは私が冒頭に書いたことに反しますよね。ということは、彼は『頭がよくない』のでしょうか。いや、彼は間違いなく頭がいいと言えます。つまり彼は、
『頭が10倍よくなる』という類のタイトルをつけることで、より大勢の人に訴求できる(つまり本が売れる)
という事実を理解しているのです。この意味を理解するためにうってつけの話があります。あるとき、筆一本で食べていこうと決意した尾崎行雄が福沢諭吉を訪ねたときの話です。尾崎が『識者(物事の正しい判断力を持っている人。見識のある人)』にさえわかってもらえればそれでいいから、そういう本を書きたいと話したところ、福沢諭吉は、
福沢諭吉
と一喝した後、こう言ったのです。
尾崎行雄というのは、63年間という議員史上世界一の貢献をし続けた人で、とても賢い日本の政治家です。賢いからゆえに、『識者にさえわかってくれればいい』と言って、『難しい本』を書こうとしていました。しかし相談を受けた福沢諭吉は彼の矛盾点を見抜きました。『筆一本で生きていく』と言っている人間が、『識者にだけわかる難しい本』を書こうとしているわけです。では、この世にその識者というのは一体どれだけいるのでしょうか。まず考えるべきなのは『パレートの法則』です。これは別名『80対20』の法則といわれ、世の中にある大体のことが、80:20で説明できるという法則のことです。
- 20%の社員が80%の売り上げを上げている
- 20%の国民が納税の80%を納めている
- 20%の人間がこの世の80%のお金を持っている
- 20%の原因が故障の80%を占めている
などという風に分けて説明できます。もちろん、大体であり、75:25のときもあるでしょうが、大体がこのぐらいの割合に分けられるというのは、興味深い話ですね。そして事実そういうことが多いのがこの世の中なのです。
例えば、『20%の人間がこの世の80%のお金を持っている』という事実ですが、これは違う人から言わせると『1割の人間がこの世の9割を所有している』と言います。つまり、この世にいる『1割の大富豪や皇族』が、『この世の9割の富』を所有していて、『その他の1割の富』を、『その他の9割の庶民』が細かく分配されて所有しているのです。冷静に考えるとその通りですよね。
- ビル・ゲイツ(ウィンドウズ)
- ウォーレン・バフェット
- カルロス・スリム
- スティーブ・ジョブズ(iMac、iPhone)
- マーク・ザッカーバーグ(Facebook)
- ジェフ・ベゾス(Amazon)
- セルゲイ・ブリン(Google)
- ラリー・ペイジ (Google)
- 柳井正(ユニクロ)
- 孫正義(ソフトバンク)
- 三木谷浩史(楽天)
ここに挙げた人だけの財産を集めるだけで、一体どれくらいの額が集まるでしょうか。それにプラスして、世界の王族、皇族たちの資産をすべて合わせるのです。とんでもない数字になりますね。恐らく、1000人集まってもここに挙げられたお金持ちの財産の半分も稼ぐことができないでしょう。つまりこれは、『世にいる多くの人は一般人(凡人)であり、偉人でも富豪でもない』ということを意味しています。それであれば、尾崎行雄は『そんな本』を書いている場合ではありませんよね。なぜなら、世にいる大勢の人たちは尾崎行雄が書く『難しい本』を理解できないために、『買わない』からです。すると、尾崎行雄は生計を立てていくことができません。筆一本で生きていくことはできないのです。
それを見抜いた福沢諭吉は彼の更に上を行く賢さを持っていたと言えるでしょう。一般人を『猿』に見立てたのは別に人を見下しているわけではなく、この世のそうした『仕組み』を見抜いていたということなのです。つまり、
- 識者向けに本を書こうとした尾崎行雄
- その尾崎行雄にこの世の真理を教えた福沢諭吉
であれば、福沢諭吉の方が『識者』の名にふさわしいということになるのです。これはとても高次元のやり取りですね。尾崎行雄だけでもとても賢いのに、世の中を生きるためにはそれだけでは足りないということなのです。
『頭が10倍よくなる』という類のタイトルをつけることで、より大勢の人に訴求できる(つまり本が売れる)
これでこの言葉の意味がわかったでしょう。ですから、この類のタイトルがついているからといって、=その本の内容が低俗であるという図式は成り立たないということです。瞑想というのは、仏教の開祖であるあのブッダが『ブッダになった』時に行った、とても高潔な、『成長の手段』であり『精神統一』なのです。
瞑想ってなに?
瞑想は人間ができる最高の自己鍛錬法
ちなみに私は無宗教ですが、孔子、キリスト、ブッダ、ソクラテスという人間の『四聖』と言われる聖人や多くの偉人たちの言葉を向き合っていて、大体のことは知っています。『ブッダ』とは、『悟りを開いた者』という意味で『釈迦(しゃか)』とは本人が『釈迦一族』出身であることによる、通称のようなものです。インド語で『シャカムニ』、漢字では『釈迦牟尼』。釈迦一族の聖者という意味が込められていて、よく言う『釈迦』とはその略語です。
本名は『ゴータマ・シッダールタ(シッダッタ)』です。いわゆる『お釈迦様』とはこのブッダ(釈迦)のことですが、本人は、『個人の崇拝をするな。答えは自分の中にある』と言い続け、崇拝の的となることを拒否し、偶像崇拝が生まれることも望んでいませんでした。
仏像などを作ってそれを崇めること。
釈迦は29歳までありとあらゆる快楽を味わい、35歳までの6年間でありとあらゆる苦行を味わった。しかし、釈迦が『苦しみからの解放』を見極めた『ブッダ(悟りを開いた者)』になったのは、快楽も苦行も関係なく、それが終わった後の『瞑想(内観)』による、自分の心と向き合う時間が決め手でした。つまり釈迦がブッダになったのは、『瞑想』が決め手だったのです。彼はつらい修行を6年間もやり続け、死ぬ思いもしました。しかし、彼が悟りの境地を得たのは、瞑想だったのです。
宗教儀式ではない
これで瞑想の実力が少しわかってきたでしょうか。瞑想というのは『ブッダがやったから仏教の一つか』という解釈は全く的を射ていません。瞑想というのは宗教の儀式ではないからです。『SLEEP 最高の脳と身体をつくる睡眠の技術』にはこうあります。
瞑想で何が変わるのか
瞑想といっても難しく考える必要はないし、妙な信仰に賛同する必要もない。足を組んで床に何時間も座る、髭をのばす、名前を記号や果物の名前に変える、ありがたいとされる液体を飲むといったことも必要ない。私は瞑想と呼ぶよりも『脳のトレーニング』と呼ぶ方がふさわしいと思っている。
その通り、全く難しく考えることはないのです。宗教の儀式ではないのですから。勝手に思い込んではいけません。たしかにブッダがやったのですから、その『仏陀の教え』ということで『仏教』としても、瞑想を伝えているでしょう。しかし、別に仏教徒以外が瞑想をしてはいけないということはなく、むしろそう言う仏教徒がいるなら、その人は仏教徒とは言えません。まだまだ青い。修行が足りませんね。人を救うはずの教えが、人を攻撃して、排他的な行動をし、自分の優越感を取るために使われるということがわかれば、亡くなったブッダも、さぞかし悲しいでしょう。
君、そういうことじゃないんだよ。
と言うに違いありません。ブッダというのはそれほど『人間力』に長けている人なのです。無宗教で、別に彼を崇拝していない私が言っているのですから、間違いありません。
世間に受け入れられるには『猿』を意識する
『頭が10倍よくなる超睡眠脳の作り方』にはこうあります。
正しく眠れば、だれでも大阿闍梨(だいあじゃり)になれる
正しい眠りについて、ぜひもう一つ知っておいていただきたいことがります。それは『人間は正しい眠りができたとき、瞑想状態に近づいている』ということです。 宇宙に散らばるたくさんの情報にアクセスして、処理することができるようになります。正しい瞑想状態にあるとき、人間の脳とカラダは深いリラックス状態にありながら、脳はしっかりと活動しています。脳機能が活性化して高い抽象思考をしているため、宇宙に散らばるたくさんの情報にアクセスして、処理することができるようになります。だからこそ、普段見えないようなことが見え、わからないようなことが理解できるのです。つまり、瞑想をすると『頭が良くなる』のです。
…?ちょっとよくわかりませんね。『大阿闍梨(だいあじゃり)』とか、『宇宙に散らばるたくさんの情報にアクセス』とか、少し胡散臭い気もします。なんか、宗教的な感じがしますね。そうです。実はこの人は『偉人』とは少し違うのです。確かに『頭が良い人』なのですが、私は500人ほどの偉人と向き合ってきたからわかるのですが、妙な『違和感』を覚えます。この人の印象はズバリ、
『賢いんだけど、どこか変な人。』
ということです。そういう印象を与えてしまうのは、このように『大阿闍梨(だいあじゃり)』とか、『宇宙の情報』という『理解しがたい言葉』を、堂々と主張してしまうからなのです。この点において彼は、尾崎行雄と同じ轍を踏んでしまっています。確かに頭が良い人ならここに書いてある言葉の意味がわかるのですが、わからない人からすると、どこか偏っていて、宗教っぽく、うさん臭ささえ覚えてしまいます。すると、彼が言う言葉すべてが胡散臭くなってしまって、ついていけなくなります。それが彼の本が『すべて大ベストセラーになっていない』理由の一つでしょう。万人受けするタイトルをつけておきながら、福沢諭吉のように大ベストセラーになっていない理由は、ちゃんとあるのです。
この人の言葉と、先ほどの『SLEEP 最高の脳と身体をつくる睡眠の技術』の著者の言葉では、どちらが受け入れやすいですか?大勢の人は、後者と言うでしょう。宗教やオカルト的な話に興味がある人は前者と言うかもしれませんが、やはり万人に受け入れるために必要な言い回しとは、後者のような言い回しです。このような話をしなければならないのは、『瞑想』に付きまとうイメージがそれほど複雑なものだからですね。しかし間違えてはいけないのは、前者も後者、もこの瞑想のすごい力を理解していて、何とかしてそれを多くの人に伝えたいと思っているのです。
なぜ私がそう言えるのかと言うと、私もその瞑想の経験者だからです。私がどれだけ瞑想の実力を知っているかというのは、私が書いたこの記事をここに張ることで十分でしょう。
瞑想というのはとても奥が深く、とてつもないエネルギーを秘めているものです。人は瞑想によって『ブッダにすらなれる』わけですからね。これは、『すべての答えは頭の中にある』ということなのです。ここに書くべき内容はまだまだたくさんあります。いずれまたここに追記していきます。一つだけ今言えるのは、瞑想によって人は快眠を得られるということです。それが今回のテーマですね。
先生
ハニワくん
- 『瞑想をすると頭がよくなります』というのは浅はかな言い回しだが、世の中にはそれくらいでちょうどいい。
- 釈迦がブッダになるために必要だったのは、6年間の苦行ではなく、瞑想だった。
- 瞑想は宗教とは関係ない。
- 瞑想というのはとても奥が深く、とてつもないエネルギーを秘めている。
- 世間に受け入れられるには『猿』を意識することが必要。
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