意味
単純に考えて、『どうせできない』と言って諦めて、下を向き、悲観的になっている人間が、あまり人間の模範には見えない。例えば映画やドラマで、絶体絶命のシーンで人々が逃げ惑うのを見るとき、我々鑑賞者の感想と言えば、ただただ恐怖や不安やもどかしさでしかない。そういうシーンを見ても、早く次の展開になってほしいと思うことしかないのだ。映画の中の登場人物が、その絶望的な状況に支配され、
『もう無理だ。何もかも終わりだ。』
と言って塞ぎ込む姿を見たところで、我々鑑賞者は、そのシーンが決してラストシーンだと思うことは出来ない。そんな恐怖と不安で心がいっぱいになったとき、主人公たちが奮起し、その絶望的状況に立ち向かう。我々鑑賞者はそこに希望を見出し、その状況を打破する為にどうすればいいかを一緒になって模索し、想像し、いざ現実にそのような状態になったときのためにシミュレーションをする。
ーそういう状況になっても人間がやれることがあるはずだ。
そう心のどこかで信じているからだ。だからこそ、絶望に打ちひしがれてばかりいるだけのシーンをいつまでも見ていたくない。だからこそ、絶望的状況に果敢に立ち向かう主人公たちを応援したくなる。
確かに、その様な状況で人間が出来ることは限られているかもしれない。だが、
にも書いた様に、まだ、生きている。
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『この世には、自分にしか歩けない道がある。その道を歩くのが人生だ。』
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