ニキビがパンパンに腫れあがるのは『膿』?『皮脂』?
白・黒ニキビであれば皮脂。赤ニキビであれば膿である可能性が高いと言えます。
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ニキビの中身が溜まってパンパンに腫れあがるときがあります。それが『膿』なのか、『皮脂』なのかは状況によります。下記の記事にも書きましたが、
『医師によるニキビ・ニキビ跡・毛穴の開き完全治療マニュアル―ニキビは皮膚病の一種です!!』には、『ニキビの進行プロセス』として、以下の4段階を挙げています。
余分な古い角質が表面からはがれることができなくなり、徐々に角質層が厚くなり毛穴をふさいでしまい、皮脂が外に出ることができなくなり、皮脂腺の中に溜まり始める。
毛穴が閉じている状態で皮脂が溜まったニキビ。肌の表面に白いポツポツとしたふくらみができる。
毛穴が開いてその中に皮脂と古い角質とが交じり合った汚れが詰まった状態。
ニキビが悪化すると毛穴の中に溜まった皮脂に細菌が繁殖し、皮膚が炎症を起こしてニキビの表面が赤く見える状態。これがさらに悪化すると膿を持ち始める。
参照『医師によるニキビ・ニキビ跡・毛穴の開き完全治療マニュアル―ニキビは皮膚病の一種です!!』
人によっては、赤ニキビの次の段階を説明する人もいます。
炎症が進み、毛穴の周囲の組織が破壊され、ダメージが真皮にまで及ぶため、ニキビ痕になる。
参照『ニキビちゃんこそ美人になれる』
『黄ニキビ』ですね。しかし往々にして赤ニキビをニキビの最終段階と考える専門家が多いようです。例えば『ニキビのことならまかせなさい』(光文社)にはこうあります。
- 第3期…ニキビが化膿し、赤くはれる。膿が溜まり、触ると痛い。
- 第4期…痛みが取れたあとに残った赤みや色素沈着、デコボコしたニキビ痕の状態
ニキビ痕になり、クレーターニキビ痕になってしまうと、もう手の施しようがあまりないと言う専門家がよく見られますね。ある程度治療できても、完治はできないということです。
ですから、何としてでもそうなる前になんとかしたいのですが、特に言われるのは『赤ニキビになる前になんとかしたい』ということです。その赤ニキビの説明に『これがさらに悪化すると膿を持ち始める』とあります。つまり、そのニキビの中身が『膿』なのか『皮脂』なのかは、ニキビの段階がどのあたりにまで進んでいるかということによって変わってくると言えます。
赤ニキビの進んだ段階であれば、『膿』が溜まっている可能性があるわけで、中身を出すと膿が出てくる可能性があるということですね。しかし、白・黒ニキビの段階で外に出るものは『皮脂』である可能性があるということです。まだ膿が溜まっていないからですね。下記の記事にも載せましたが、
下記の動画は品川美容外科が出しているものですが、潰しているのは赤ニキビですね。
ニキビ圧出 品川美容外科 渋谷院 和田哲行
『潰せるものは潰した方が治りが早い』と言っていますから、やはり専門医に任せるとこの手の問題でも最善策を取ってくれるでしょう。この場合、中から出ているのは少し黄色がかってドロッとしたものであり、『膿』に見えます。状態も赤ニキビですから、この中身は膿の可能性がありますね。
確かにこのように膿が溜まっている場合は早く外に出した方がいいですね。専門医の言っているとおり、潰して外に出すことで、治癒の手助けができると考えられるでしょう。
ただ、『ニキビがパンパンになって痛い』状態は、赤ニキビのときだけになる症状ではありません。私も経験したのですが、そういうときは大体、『中身が外に出たがっている』状態です。つまり、中身が皮膚を中から外に押している状況になっていて、皮膚が張っている状況です。そういう時は、結構な確率で押し出すと中身が簡単に出ます。中身を押し出す一つのサインだと考えていいでしょう。もちろん、ニキビをつぶすときはコツがありますので、先ほどの記事を参考にし、
という2大ポイントを意識して行いましょう。
またその記事にも書きましたが、ニキビというものは『有害物質の摂取・蓄積』によってもできます。記事から一部だけ抜粋するとこういうことですね。
もう一つの理由がこうです。
つまり、『有害物質の摂取・蓄積』があると、それが『皮脂腺』という排出ルートから外に出ようとします。その形の一つがニキビなのです。体内毒素は、
の割合で体外に排出されるので、ほとんどが大便と小便から出るのですが、便秘になるということは、そのうちのほぼ8割を占める『強力な排出ルート』が使えないことになります。その時点で、体は体内毒素をうまく排出できず、あらゆる問題を生じやすくなります。だから便秘の改善はニキビの予防と対策にとって、欠かせないものです。
便秘はニキビの原因になる?毒素(宿便)と悪玉菌が与える影響とは – Inquiry. |
インペリアル・カレッジ・ロンドンで生物学の学士号と修士号を取得したのち、ユニバーシティ・カレッジ・ロンドンおよびロンドン動物学協会で進化生物学の博士号を取得したアランナ・コリンが2016年に書いた『あなたの身体は9割が細菌』にはこうあります。
下痢というのは細菌と免疫系、双方にとって好都合な仕組みだ。細菌は外に出て新しい宿主にとりつくために、免疫系は病原体とその毒素を洗い流すために、下痢を利用する。
下痢の場合、ただ体内毒素(腸内細菌の死骸)だけが外に出るだけじゃなく、中にいる細菌が『新しい宿主』を求めて外に出るのですが、どちらにせよ人間は、その病原体と毒素を外に出せるので、健康を維持することができます。
『毒だらけ 病気の9割はデトックスで防げる』にはこうあります。
本来、人間に不要なものは、尿や便として排泄したり、汗で出したり、月経血や嘔吐して排泄するなどして体外へ出していきます。入った毒をすべて出せればいいのですが、これらの一部が体に残ってしまうことが問題になります。人をバケツに例えると、どんどん毒が入ってたまっていき、排泄が十分でないと溢れでてきます。そうなると病気(がん、自己免疫疾患、神経変性疾患など)になるのです。あなたの身体にはバケツのどの程度まで毒がたまっているでしょうか。
たまり具合や症状は、人によって異なります。人種、年齢(排泄臓器の老化や免疫応答の仕方に差がある)、生活スタイル(食生活、運動)、ストレス、性別、遺伝子の違い、腸内環境、住環境、アレルギーなどの体質、職業や住む地域によって、さらされる量、排泄能力に差があるからです。
『有害物質の摂取・蓄積』はニキビ以外にもありとあらゆる問題を引き起こす原因となります。ですから、『有害物質を外に出す』という行為、そしてニキビなどの異常現象は、一体どういう意味を持っているのかという原因に、目を向けることが大切です。
これらの差異によって、その対策は異なります。さらされる量、排泄能力に差があるからですね。ですから、どんなにすべてに気を使って最適化しても、体質的にもうアレルギーのようなものを持っていた場合は、アトピー性皮膚炎や花粉症、ハウスダストアレルギー等で悩み続ける人がいるように、なかなか完治を求めることは容易ではありません。
たとえば私はハウスダストアレルギーであり、知人は甲殻類のアレルギーで、カニやエビを食べて救急車に運ばれたこともあります。このような生まれつきの体質を考えたとき、いくら便秘や睡眠不足等の問題を解決しても、どうにもできません。
それが難しいところですね。ニキビもあらゆるアレルギー症状も、『これ』という確実な治療法が確立していません。どうしても、その人の状況にあった最善の対策という形で、いくつかの案を助言することしかできません。しかし、だからといってその『すべての要素の最適化』をしなければ、症状は悪化するわけです。ニキビができる原因を見てみましょう。
ニキビができる原因(内因性)
ニキビができる原因(外因性)
その他
ニキビは一つの原因によって発症するわけではないので、このすべての要素を最適化することが求められます。例えばニキビはアクネ菌の増殖が原因だと長い間言われてきましたが、最近の研究ではそうではなく、例えば『抗生物質』の服用が関係している可能性もあるという説も上がっています。
ニキビを抗生物質で治すと副作用で他の病気になる?~カギを握る腸内細菌~ – Inquiry. |
ニキビの原因はアクネ菌!…というのは本当なのか?知られざる真実とは – Inquiry. |
ニキビがパンパンに腫れあがっているのは、中身が外に出ようとして皮膚を押しあげている状態である場合が多いです。そういう時は、体がデトックス(毒素排出)をしようと必死になっているわけですから、ときに適切なやりかたでその自然治癒を手助けしてあげることも大切ですし、内からの力で自然治癒を高めることも大切です。
一つ言えるのは、その時その時に、できては潰し、できては潰しを繰り返すようであれば、まるで『木を見て森を見ず』。原因である根っこに目を向けなければ、永遠に『枝切り』を強いられることになることを理解しましょう。