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芥川龍之介『私は不幸にも知っている。時には嘘によるほか語られぬ真実もあることを。』

名言と真剣に向き合って、偉人の知恵を自分のものにしよう!

ふむ…。

運営者

考察

まずは『嘘をつくしかない話』で考えてみる。『良い嘘、悪い嘘』とあるが、嘘をつくことで、人の心が和やかになり、人間関係がスムーズになる、ということがある。内心では、

 

(ブス、デブ、気持ちわりい、うぜえ、生理的に無理)

 

と思っていても、その本音を言わず、お世辞を言ったりすることで、その場がスムーズになる。社交辞令だ。まるでそれは、『潤滑油』である。様々な人間がいて、それらの人権を尊重しながら、かつ上手くやっていかなければならないとしたら、その潤滑油の効力は絶大である。

 

 

『パニックになる話』もそうだ。嘘をついた方が被害が抑えられるケースがある。ズバリ言うなら『真実の隠蔽』なのだが、その真実をストレートに伝えると、集団は時に、パニック状態に陥り、道を逸れてしまう。

 

会衆、モッブ、パニック』という集団心理について考えてみたとき、『会衆』とは、受動的な関心で集まった人達の事。『モッブ』とは、強い感情に支配された集団の事で、暴動が起きるケースなどにあたる。『パニック』は、突発的な危険に遭遇して、群衆全体が混乱に陥ることであるが、何にせよ集団とは、時にこうして『主体性』を見失うことがある。

 

全ての人間が、『子供の為』とか『うちには年寄りがいる』とか、色んなことを言いだして、結局、我よ我よと言わんばかりに、過度の身の保身に走りだす。そういう、ある種の錯乱状態では、当然の如く理路整然とした態度を取ることが出来ない。人間の社会は、全ての人間が守るべき線の内側を生きることで成り立っている。それなのに、錯乱していたら、その『線』がどこにあるのかを見誤るのだ。そこで、パニックさえなければ抑えられたはずの二次災害、三次災害、ということを考えると、『真実をストレートに言わない』で、当事者だけで密かに問題を解決する、ということは、理屈に合った話である。

 

次に、『嘘によってでしか語られない話』で考えてみる。つまり、それが語られるときは、いつも『嘘の話』として語られているということ。つまり、『嘘なのに、さも真実っぽく浸透している』という実態が浮き彫りになるが、だとしたら例えば、『お釈迦様』だ。

 

ブッダ

ブッダ

 

『釈迦』というのは、本人が『釈迦一族(シャーキャ一族)』の王子だからということによる、単なる通称だ。そして『ブッダ』とは、『悟りを開いた者』につけられる称号だ。多くの人間が認知している『お釈迦様』の本名は、『ゴータマ・シッダールタ』である。『人間』だ。

 

それなのに、なぜ『仏様』とか、『お』釈迦『様』となっているのか、意味不明である。『ゴータマさん』とか、『シッダールタさん』とかにした方が良い。彼は神様ではないし、しかも『個人を崇拝するな。答えは自分の心にある。』と説いているのに、なぜそれに逆らって仏像を造り、それを拝み、手を合わせ、『お釈迦様、お助けください。』と念仏を唱えるのだ。

 

それは『ブッダ(仏陀)の教え』ではない。つまり『仏教』ではない。この世に散らばるあらゆる『伝説』や『言い伝え』も、面白おかしく取り上げて、広めることで、『その源泉』の威厳を傷つけないように、注意が必要だ。

 

ルターはこう言い、

 

フランスの小説家、プレヴォは言った。

 

キリストの話も同じだ。

キリスト

 

嘘をついた人間に悪気はなく、あるいはその自覚はなく、自分が信じたものを相手に理解してほしいが故の、『演出』だったかもしれない。しかしそれがどれだけの人間に影響を与えるかを考えたら、真実を扱うときは、核爆弾を扱う様な慎重さが必要なのかもしれない。真実はそれだけ、甚大な影響力を持っている。そしてそれを実に堂々と扱った、ここで挙げられている偉人は、それだけ偉大であった、ということなのかもしれない。

 

 

MEMO

※これは運営者独自の見解です。一つの参考として解釈し、言葉と向き合い内省し、名言を自分のものにしましょう。

 

 

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